資産家や高収入の女性は婚期が遅れがち
結婚しない子どもを持つ親は、自分の子どもが結婚できないのか、結婚する気がないのか、気になるだろう。結婚したくてもできないのであれば、手助けしたいところだ。
結婚したくてもなかなかできないケースとして、どんなパターンがあるのか。例えば、親が経営者や医師、あるいは地主などの資産家で、本人も美人で高学歴の女性は、婚期が遅れる可能性が高いそうだ。資産家でなくても、外資系金融機関や官庁、財閥系企業に勤務して年収1000万円以上を得ている女性も同じだという。
そうした女性は、自分の条件がいいため、徹底的に相手を選ぶ傾向があるという。当然相手にも、1000万円以上の年収を求めるので、周囲からは、「あの人は、結婚する気が本当にあるのか」と見える。
一方で、外見は十人並み、決してモテるタイプではない、年収600万円くらいの大企業勤務の女性で35歳から45歳の場合には、ダメンズを引き当ててしまい、結果的に結婚に至らないケースが少なくないという。ダメンズであっても自分を慕ってくれる男性の存在が心地よく感じられるため、結果として結婚に結びつかないという。
そんなことをしているうちに、徐々に結婚への気持ちがなえてくる。その場合、結婚より先にマンションを購入したりする。はたから見ると、結婚する気がなくなってしまった人に見えるので、徐々に会社(仕事)が恋人のようになっていく傾向がある。
家でアニメを見たり、ゲームをしたりしているのが最も楽しい――。そんなオタク系の息子を持つ方もいるだろう。
「オタク系の方も結婚したくないと思っているわけではありません」と言うのは、しあわせ相談倶楽部・村田弘子さんだ。
派遣などで仕事を頑張っているが、もともとあまり社交的ではないため、休みの日は家で一人、アニメや特殊な趣味などを楽しんでいるパターンも多い。そうした人は結婚したくないわけではなく、家で過ごしている間に月日が過ぎていき、結果として「結婚は無理かな」と思っている。
実際、何かのきっかけで危機感を感じて、マッチングアプリを使って婚活したが、うまくいかず、結婚相談所に電話をかけまくる人もいるという。
「私のところにも年に2~3人、そういった方の問い合わせがありますね。すごくあわてていて、あちこちに電話をしているようで、『今からすぐに面談に行っていいですか』なんて言ってきます」(村田さん)。
その中には、「僕は今、派遣なのでこれだけの収入ですけども、どうしても結婚したい。でも、ほかで断られてしまいました」という人がいた。あちこちの結婚相談所に断られたあげく、「外国の女性だったら結婚できると聞きましたけど本当ですか?」と聞いてきたこともあったという。
「選んでくれてありがとう」と感謝から入る
では、結婚したくてもできない息子や娘はどうすればいいのか。婚活を始めると、どんな相手を選ぼうかと考える人が多い。「そんな気持ちでは結婚できない」というのがベスカ神戸・福山昭二さんの考えだ。
「婚活を始める人にはまず、『選ぼうとするな』と言います」(福山さん)。それよりも「選ばれるようにしなさい」というわけだ。そうすれば、考え方が180度変わる。「まず感謝から入らなければなりません。こんな私を選んでくれてありがとうという気持ちが大事です」(福山さん)
とくに女性の場合、婚活している女性の数に対して、男性の数は圧倒的に少ないので、婚活パーティーにしても結婚相談所にしても、選んでもらえたとしたら、まずは素直に喜んで感謝するのが大事だという。
仮に見合いをして最終的に断ることになったとしても、相手に会った時間はすごくありがたいものだから、「お互い会ってよかった」と思えるような時間にしなければならないということだ。
結婚には、バランスも大事だという。バランスを無視した婚活は成立しにくいが、それを理解できないのは本人よりも、むしろ親に多いそうだ。
ある母親は、娘を医師と結婚させたいと考えて結婚相談所を訪ねた。学歴や勤務先などのデータは比較的良い女性だったが、外見的に見れば、これといってアピールできるポイントがない。年齢は30歳過ぎ。母親はネットで医師の男性ばかりを選んで打診してみるが、NGの連続だ。
「医師の男性は、残念ながらきれいな20代の女性を好む人が多いため、バランスがとれないのです」(結婚相談室すみれ会・伊集院淑子さん)
その母親がそこまで医師にこだわるのは、「いい家系図をつくりたいから」だという。親族に医師はいないから、娘と結婚させて家系図に入れたいと。第三者からみれば滑稽だが、本人は真剣だ。
3年ほどの婚活を経て20歳年上と結婚
結局、その女性は3年ほどの婚活を経て、20歳ほど年上の医師と結婚した。30代前半の女性に対して、50代前半の男性ということになる。
外見的にアピールポイントのない女性が医師と結婚するためには、20歳年上の人でバランスがとれたということだ。それがいいか悪いかは別にして、婚活ではそれが現実ということになる。
ちなみに「そのお嬢さんはお子さんを3人産んで、ご主人もすごく人柄の良い人でしたから幸せになったと思いますよ」(伊集院さん)
バランスをとることが大事なのは年収でも同じ。仮に年収300万円の男性が結婚したいと考えた場合、普通であれば難しいのだが、若ければ可能性があるという。
「最近は年下が好きな女性が多いですから、年収が低い男性でも5つくらい年上の女性を選ぶと、バランスがとりやすいですね」(伊集院さん)
女性が年収400万円であれば、男性の年収300万円と合わせて世帯年収は700万円になる。年上女性と年下男性であれば、男性の年収が低くてもバランスがとれる可能性がある。一度会ってみて、男性の人柄がよければ、成立する可能性が高いという。
収入アップがどうしても難しい男性の場合、「主夫」という選択肢もないわけではないという。昔にはなかった、新しい時代の選択肢だ。
「もちろん、最初から『主夫になる』と決めて婚活をするようではうまくいきませんが、出会ったお相手によっては、そういった選択もできるということです」(伊集院さん)。そのためには、女性に「この人となら主夫であっても一緒にいたい」と思われる必要がある。
その確率を高めるために最も重要なのは「時間」だという。ずるずると婚活をして時間を浪費してしまうと、選択肢を失ってしまう。
時間は取り戻すことができないからだ。できるだけ若いうちに婚活をすれば、主夫という選択肢もありうる。
「年収が低ければ特技をつくっておくべき」とアドバイスするのは、良縁コンシェルジュ町田・佐野浩一さんだ。
年収300万円台でも、20〜30代前半であれば結婚相手が見つかる可能性があるが、30代後半になると難しいという。若ければ、「今は低くてもこれから上がる」との伸びしろに期待もできるが、30代後半になると、それも難しくなってしまうからだ。
収入アップにつながる特技があるといい
その場合には、投資の勉強をして本業以外に稼ぐ方法を身に付けるなど、収入アップにつながる特技を持っているといいという。
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「それが難しくても、収入よりも彼の人柄がすごく気に入ったのでついていきますという女性もいます」(佐野さん)。男性の年収が300万円でも、自分の年収を合わせれば生活は成り立つというわけだ。
婚活は就活に似ている。履歴書の代わりにプロフィールを提示して、相手に認めてもらわなければ、人柄をアピールすることはできない。就活の書類審査で落ちてしまうようなものだ。
「プロフィールの見かけをよくしないといけません」(佐野さん)。写真を工夫したり、「結婚したら育児、家事も積極的に担当します」とか「料理が得意なのでまかせてください」とか、プロフィールに書いたりする方法もあるという。
仕事はリモートワークへと大きく動き始めている。子どもの送り迎えはできる、なども安心感につながるだろう。
「男性で年収1000万円を超えるような人は仕事が忙しくて帰りが遅い、家事や育児を手伝ってもらいにくいなどのデメリットがありますから、それに代わるメリットをアピールできれば選ばれる可能性は高まります」(佐野さん)。
結婚したいのにできない息子や娘がいる場合には、「費用は出すから婚活してみたら」と提案してみるのもいいかもしれない。