まず最初に伝えたいのは、睡眠は単なる休息時間ではなく、病気にならない、老けない体をつくるための大切な時間だということ。60兆個もの細胞で成り立っている私たちの体は、昼間傷ついた細胞を夜、眠っている間に修復し、新しい細胞を生み出す作業を行っています。睡眠中、副交感神経が優位になり、全身の毛細血管が拡張することにより、体の隅々まで細胞修復に必要な酸素や栄養が行き渡るほか、夜の時間帯には再生に必要なホルモンも分泌されます。 特に細胞再生の鍵を握る成長ホルモンは、寝入りばな、90分~180分の最も深いノンレム睡眠中に分泌。完全に昼夜逆転の生活を送っていると、分泌量が半減してしまうというデータもあるほど。40代以降では、ホルモン全体の分泌量も低下していく傾向にあり、それまで多少、不規則な生活を送っていても大丈夫だった人も無理がきかなくなったと感じることも多いのではないでしょうか。 それから、睡眠は免疫力にもかかわります。風邪をひいたら「まず睡眠」といわれていますが、夕方以降から睡眠中にリンパ球が活発に働きウイルスやがん細胞等と闘い、私たちの体を病気から守るのです。
睡眠時間は7時間がベスト
「ハーバード大学の関連病院であるブリガム・アンド・ウィメンズ病院で調べたところによると、睡眠時間は7時間がベストという結果が出ました。4、5時間といった短時間睡眠では十分な再生作業ができず、8時間以上になると、サーカディアンリズム(体内時計)が崩れやすくなります。23時ないしは24時に眠りにつき、7時間眠るパターンがベストです」
朝一定の時間に起きて、体内時計を整える
「寝る時間ではなく、起きる時間を一定にしましょう。休日でも毎朝同じ時間に起きることがおすすめですが、もし長く寝たい場合には、起きる時間はいつもと同じにして、早寝するようにしてください。睡眠貯金はできないので、“寝だめ”はNGです」
コーヒーは昼の3時、アルコールは夜7時まで
「コーヒーや紅茶、緑茶に含まれるカフェインに覚醒作用があることは知られていますが、最近になって、覚醒作用が8~9時間も続いてしまう人がいることがわかってきました。またアルコールは、確かに眠気を誘いますが、体内でアルコールを処理するときにできる代謝産物に覚醒作用があるため、寝る4,5時間前までに摂取を。夜11時に寝るとすると、7時までに摂取するのが理想です」
歯磨きは寝る1時間前まで
歯磨きは、眠気を促すホルモンのメラトニンを抑制し、睡眠の質を低下させてしまいます。口のなかは脳の中枢に近いところにあるため、歯磨きをすることで脳を刺激してしまうからです。また歯磨き粉に含まれているメントール成分にも、覚醒作用があります。寝る直前に歯磨きをする人も多いと思いますが、1時間前には終えるようにしましょう。
帰宅したら“笑う”
笑うとハッピーホルモンであるセロトニンが分泌されます。交感神経が優位なときに笑うと、副交感神経が上がり切り替えのスイッチがスムーズになります。たとえば仕事を終えて家に帰ったら、お笑い番組などを見て切り替えるのもひとつの方法です。
