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日本SF界の巨匠小松左京先生が亡くなられたそうだ。

高校の時母親の本棚にあった「日本沈没」の下巻をパラパラめくっていたとき目に入ったラストシーンで、片腕を失った女の子が、沈んでしまった日本を船の上から見送るシーンある。

それがなんともいえず、ものすごく絶望的なんだけど、妙に物悲しいのに、とても綺麗に感じて俺の頭のなかで完全に視覚イメージされた。
この作品を映像化か、漫画化したら素敵だろうな、と思った。それ以降ちょこちょこ短編も長編も買って、ふとしたときに小松左京が読みたくなる周期が続き、今に至っている。

ひと昔前に角川ホラー文庫で「霧が晴れたとき」というホラー短編集が出たんだが、こいつがもう一作一作が宝石のような素晴らしい出来でもう何度となく何度となく読んだものだ。

この中の一編で、異変を予言する妖怪、件(くだん)を扱った作品、「くだんのはは」は素晴らしく、これより怖く美しい話を俺は知らない。

数年前、「世にも奇妙な物語」で小松左京原作特集やるよって友達からメールがきた。
数日前からワクワクして録画までしようとした。番組が始まったらそこにはおれの想像した小松ワールドはなく、原作にはない恋愛ドラマとプレステ1並のCGを使った、猿が作ったような陳腐なドラマが放送された。おれは泣いた。

それ以来そのくそドラマに関わったやつらを、もし信長になったら鋸引いてやりたいと思っている。
合掌。ほんとに。