東日原ーカロー大滝ーハンギョウ尾根ー三ツドッケーヨコスズ尾根
地図に出てない道は甘くなかった。
そしてやはり長沢背稜は遠かった・・・。
2010年5月22日(土)晴れ
今日は先日東日原の駐車場で教えていただいた、カロー大滝、ハンギョー尾根経由三ツドッケを目指します。
2週間仕事続きだったのと、昨晩は午前様まで仕事の酒を注入しており
コンディションは良くありませんが、
そんなときほど肉体を酷使したくなるショーもない性格です。
止むたってもたまらない、ということでしょうか?
地図にコースが出ていないので一抹の不安があるまま、出発!
AM6:10
最初は日原街道の舗装道を登ります。
日原鍾乳洞を過ぎたところの、恐ろしい岩。
落石がひどいようでフェンスに囲まれています。
スタートしたては新緑にうきうきしてこれから始まる苦難はいざ知らず・・・。
花も咲き乱れきれい。
50分してAM7:00
カロー橋の先で
いよいよ、林道を離れ登山道に入ります。
曲がるといきなり鍵がかかっていて先に進めません。
こないだおじさん、そんなこと言ってなかったけどな。
どうしようかしばし考え、乗り越えることにしました。
先に進むと、沢沿いの道なき道を沢を何回も越えながら
進まないとならなくなりました。
さらに、異常な数の虫、まっくろクロスケみたいなのも
が襲いかかります。
こないだ確認した際おじさんは、「そんなに沢登りみたいなところはない」
と言っていたのですが、これはもうかなり厳しい状況です。
踏み跡や弁当のゴミ等が見受けられるので先に何とか進みましたが
10分ほど頑張りましたが、少し無理そうと感じました。
命がけ、といえるほどになってきましたので(自分には)、
「あれ、もしかしてもう道を間違えてるかな?」
と不安になり始めました。
ついに下の滝を左側のロープで越えたら、
もう滝を登るしかなくなり、
これは沢登りと渓流釣りの場所とわかり
途方もなく孤独を感じてしまいました。
「どこで間違えたのだろう?」
沢のどんつきで行き止まりなんて典型的な遭難じゃないか!
どうしよう?
上を見上げるとはるか上のほうにトラバースしているような道らしきものが見えました。
あそこまで登るか、とも思いましたが、
登ったところで違ったら、もう降りてこれないや、と思い、
まだ10分だから、戻ろう、
と思い、先ほどのフェンスの所まで戻りました。
そこで上のほうに道があったので、そこまで上がりました。
沢から少し離れているけど、大丈夫かな?
と、不安なまま進むことに・・・。
テープも何もありません。
少し進むと沢に戻り、滝があちこちにあります。
この道で間違いないようです。
その後も、水道局が使っている道のようなところがあり
何回もコースを外れ、1、2分すると、あれ?
違う、と戻りながら慎重に進みました。
不安・・・。
1時間30分ほどすると、
なんとフライフィッシングを楽しんでいる
キムタク似のイケ面若人に遭遇しました。
実に楽しそうな顔をしながら釣りをしています。
すごく近づいて挨拶するまで全然wichitaに気づいていません。
wichitaが声をかけると眼をまん丸にして驚いていました(笑)
いやいや、こっちはここまで来るのにヒーヒー言ってるのに
なぜそんなに涼しい顔で釣りを?
こちらが驚きたいぐらいでした(苦笑)。
何とか若干のトレースを進みます。
テープはほとんどありません。
2時間20分経過
AM8:30分
カロー大滝に到着!
苦労しただけに喜びもひとしお。
水量はあまりありませんが、なかなかの高さを持ち
想像以上に美しい。
その後、ハンギョー尾根を目指します。
目印はこれぐらい。
かなりきつい登りがあり、かなり高度は稼ぎました。
地図からすると、下の写真がハンギョー尾根のようですが
このあと道が山腹トラバースになり南側に向かいながら
若干下っていました。
方向が逆ですし
いっこうに尾根に上がって行きません。
それが長く感じられ・・・。
あれ、またコース間違ったかな?
また非常に不安になりました。
戻ろう、と判断。
登りきったとこまで戻りましたが、道はほかにありそうにありません。
結局そこを行ったり来たり3往復。
10分×2×3=1時間
もうどうしようか迷いましたが、
まあ下がって低い位置で尾根に会うか
ダメなら林道まで戻ろう、と決めてどんどん下ることにしました。
今よく思い出すと、おじさんも「先日は途中でルートが分からなくなって、
今日はそのリベンジ」って言ってたなあ。
気持ちの良い笑顔で、
コースも踏み跡あるし、登りもそんなに急ではない」
って言ってたのばかり印象に残ってたけど。
20分ほど下ったところにようやく目印が。
どうやら間違っていなかったようです。
不安が慎重にさせすぎたようです。
そしてまた登り、
10:20分
ついにハンギョウ尾根に出ました。
噂のモノレールがあり興ざめですが
もうコースファインディングには悩むことはなくなりホッとしました。
ただもう出発して4時間以上経っており
急な尾根の登りが足に酷なほど負担が大きくなっていました。
また立ち止まって休むのもためらうほど、虫が取り巻きます。
ホント、眼、鼻、耳、すべてに突進してきて
さらに困難を増長させます。
しかしこの登り、つらい・・・。
やった~!!
ついに、長沢まさみの背中に登り・・
いや、長沢背稜に到着!(ホントしょうがないオヤジ丸出しギャグで元気をだす。苦)
この稜線に出たとこでさえ、これしか表示ないよ・・・トホホ。
遠かった長沢背稜。
やはりここまで来ると登山者もかなりいます。
AM11:15
何と苦節5時間5分もかかってついに三ツドッケ山頂到着!
山頂は猫の額ほどだが景観はかなり良い。
南東、大岳山、御前山方面。
かすんでます。
西側、長沢背稜、雲取山方面
南側、鷹ノ巣山方面
しかしながら狭い山頂に単独登山者5名が。
それに無風で暑い、暑い。
wichita一番最後だし、みなさん食事なので、大休止したいが
虫もぶんぶんすごいから
落ち着かないので一杯水小屋まで行くことに。
こちらも結構な人出。
それにしてもなんでこんなに虫が。
ちょっと耐えかねる・・・(涙)
お昼を終え、12:20下山開始。
風が吹くと虫も一瞬いなくなり、
新緑を通り抜ける5月の風は気持ちがいい。
膝が限界。
もうゆっくり下るしかない。
ついに東日原の集落まで何とか戻ってきました。
バスの停留場の真上に出ました。
するとこっちに向かって、パーン!と大きい音が。
銃で狙われている?と思ったけど
どうやら猿を脅かすための花火のよう。
有刺鉄線やネット、さらには電流付きのフェンスみたいなものが
いたるところにある。
それでもあちこちに涼しい顔で猿が餌を漁ってました。
非常に厳しく長い山行になって疲れていましたが
子供の字で、「おつかれさま」って標識にとても癒されました。
14:10駐車場着。
ちょっと自分にはハードル高かったけど何とか無事行けてよかった。
足は痛むがすがすがしい気持ちです。
全行程8時間は少し長かった。
今度はもう少し勉強してから、
登ったほうがいいな、と今回は思いました。