北朝鮮人権白書、人権侵害事例の15%は「処刑」 | 芸能 エンタメ なんでもニュース!!

北朝鮮人権白書、人権侵害事例の15%は「処刑」

社団法人北朝鮮人権情報センター付属の北朝鮮人権記録保存所が22日、2008年北朝鮮人権白書を発刊した。それによると、同保存所が収集した北朝鮮の人権侵害事例は6738件で、このうち処刑が全体の約15%の1006件と集計された。
 保存所は、脱北者818人に対する面接調査(2002年6月~2006年12月に実施)やアンケート調査、脱北者・訪朝者が書いた書籍154冊、週刊誌6種、月刊誌17種、学術誌15種、新聞記事(書籍・記事は主に2005~2007年掲載分)などを基に事例を集めた。重複を避けるため最大限努力したとしているが、可能性は排除できず、北朝鮮現地の調査が行われるまでは信頼性にも限界があるものの、「白書は北朝鮮人権改善に向けた多角的で体系的な調査という面で意味がある」と保存所は話している。

 処刑には公開、非公開、処罰手順を踏まない即決処刑の3つがある。処刑1006件のうち公開が901件で90%を占め、非公開が20件、即決が56件などと続いた。公開処刑は刑事犯が576件で最も多く、次いで政治犯が104件、国境管理犯罪が68件、経済犯が48件と続いた。公開処刑は1950年代から行われているが、年代別(10年単位)で見ると1990年代のケースが最も多く把握されている。

 また、把握できた北朝鮮の人権侵害事例全権を権利タイプ別に分類すると、尊厳性及び自由権の侵害が55.8%、生命権が17.8%、移住及び住居権が9.6%、生存権が5.1%となった。