我が家にWiーfiラジオが来てから、日本のAMやFMを全く聞かなくなってしまった。今までせいぜい20~30ぐらいの放送局しか知らなかったのに、いきなり万を越える単位にそれが増えても戸惑うばかりだ。しかし、それはそれで楽しい。未知の放送局との出会いはラジオにおける冒険そのもので、外国のラジオを聞く手段が短波ぐらいしか無かった頃に比べれば現在の状況はパラダイスである。日本の放送局だけを聞ければいい、なんてもったいない。興味本位でいいから1度ネットラジオを聞いてみるべきだ。

 インターネットラジオは例えれば郊外型のどでかいモールのようなもので、多種多様のあらゆる商品(放送局)で満ち溢れている。やれキー局だ、地方局だ、系列がどこで放送エリアがここまでなどと、つまらないセクショナリズムばかり気にする既存の局より、世界的に有名なBBCも(コミュニティFMの1つに過ぎない)調布FMも同様に扱われるネットラジオの寛容さに感心する。もともとラジオなんて沢山の人に聞かれてはじめて影響力を持つものなのだから、ボーダーレスにするのが当たり前で有料のラジオなんて今どき論外だろう。誰からも関心を持たれない放送など無意味でしかない。

 なぜかこの国ではネットワークプレイヤーという呼び名で、スピーカーの付いていないチューナーやAVアンプ型のものが多いが、やはりラジオにはスピーカーが必要である。国内の家電メーカーが一様にWiーfiラジオには消極的なのが不思議だ。ネットラジオを聞かれて困る事でもあるのだろうか?