今回の参議院選挙には山本太郎新党「れいわ新選組」から二人の重度障碍者が全国比例特定枠から立候補されている。一人はALS(筋委縮性側索硬化症)患者の「ふなごやすひこ」氏。ALSの方を一度でも介護した経験のある人ならそのことがどれだけ命がけであり、その決意がどれだけ勇気を必要としたかを即座に判断できると思います。
「指一つ動かぬ我に生きる意味ありと覚悟を決めし日の空」
言葉はしゃべれず、口から食べ物を摂取出来ず、人工呼吸器を装着し、胃瘻から栄養剤を注入されている。しかし指一つ自分では動かせない寝たきりの状態になっても「豊かな人生」を送れることを国会議員になって多くの人に伝えたいと決意された。ふなごやすひこ氏は介護事業所の役員をされている。ALSの当事者が国会議員になれば世界で初めてのことであり、日本だけでなく世界中のALS患者が生きることに挫けそうになる時、もう一度勇気を持って生きて行こうと希望のメッセージになるであろう。
国権の最高機関である国会は現状バリアフリーではない。人工呼吸器をつけて議決権を行使するには介護者の同伴が必要不可欠であり同時に国会をバリアフリーに改装しなければならない。国会は重度障碍者にどのように対応するのかが問われる。言葉での施策ではなく実態として国のお手本を示してほしい。
もう一人の候補者は脳性麻痺の「木村英子」氏。生後八か月の頃首の骨を損傷して自分一人では水を飲めないし字も書けない。19歳の時、施設から地域に出て車道と歩道を初めて見たと自身の困難な体験を語られています。「施設の実態を知っていますか。スケジュールが決まっていて外出も出来ません。当たり前の自由がなく地域に出ることは容易ではありません。死ねまで施設で過ごす人もたくさんおられます」
木村氏は当選すれば二つのやりたいことを言われています。一つは「介護保険と障害福祉の統合の反対」です。「地域に暮らしている障碍者は65歳を超えた途端に介護保険に組み込まれ65歳まで必要な介護を受けて来た人が介護時間を縮小されどんどん削られて命の危険に晒されるような状態になっています。例えばお風呂に入れないとか、ベッドの乗り降りができないとか介護保険では障碍者一人ひとりの障碍に合わせた介護が出来ません。」
「介護保険は重度障碍者の為に作られた制度ではありません。介護保険では障碍者に対応出来ません。地域で暮らしている障碍者の生活を壊してしまいます。これ以上我慢することは出来ません。施設に戻りたくありません。命がけでここに立っています。」
もう一つは「健常者と障碍者を分ける教育を止めさせたい」と。
「普通学校と支援学校とを分ける教育を止めて小さいころから共に学び支え合える教育が必要である」「心のバリアっていうのは、健常者と障碍者の間ではなかなか取れない。もっと小さなときから普段の生活の中で障碍者と触れ合う機会があれば・・・」
「なかなか社会にでられない社会のバリアがあって、もっと小さいときから生活がそういった心のバリアを少しでも無くして行けたらと思っています」
「私が国会に参加することによって、障碍者の助けに少しでもなれたなら・・・」
「介護者は障碍者にとっては命綱。
介護者がいないと、私に特化した介護ができない。」
自分で手を振ることも出来ない人が国会議員に立候補されている、そこにいるだけで価値がある人を国会へ送りたいと願う。要介護者を代表し幾多の要介護者の為に命を懸けている。生活に全介助を必要とする二人の勇気を受けとめて、多くの介護者が応援されることを願います。