リクエスト小説

 

お待たせいたしました。

小坂×渡邉(生徒会長)の学パロです。

 

久々ですが、どうぞ。

 

 

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「新入生のみなんさん、ご入学、おめでとうございます。」

 

 

 

 

—————この時、私の心に一瞬の風が吹いた。

 

 

 

 

「生徒代表、渡邉美穂。」

 

 

 

———パチパチパチ

 

 

生徒代表、すなわち生徒会長の挨拶が終わったあとの記憶がほとんどない。

気がつくと入学式は終わっていた。

 

 

「わたなべみほ…」

 

「ん?どした?」

 

中学から一緒の美玖が隣で私に問いかける。

 

「…なんでもない」

 

「わたなべみほ?って、誰?」

 

「聞こえてるやん!」

 

中学時代と変わらないやりとりをして笑い、今日は帰路についた。

 

 

 

翌日になり、部活動見学が行われた。

私は中学からバレー部だったので、高校でも続けようと一目散に体育館へと向かった。

 

 

————キュキュッ、ダムダム

 

 

「いいよナイッシュー!声出していこー!」

 

 

その声のする方に目をやると、やっぱり間違いない

 

”生徒会長”

 

彼女がいた。

 

バレー部を見に来たはずだったのに、私はバスケ部しか見ることが出来なくなっていた。

バスケ部と言うより、生徒会長を目で追っていた。

 

私にとって、これが初めての一目惚れだった。

 

 

「部活決めた?」

 

お昼休み、美玖にそう聞かれる。

 

「ん〜〜、あんまちゃんと見てないけどバレー部にする。」

 

「何しに体育館行ったのさ」

 

「一目惚れした」

 

「はっ?」

 

「一目惚れしたの、生徒会長わたなべみほに。」

 

「えーーと、は、話がよく……」

 

動揺している美玖って可愛い。目がキョロキョロしている。

 

 

 

こうして、私はバレー部に入部することに決めた。

そうすればバスケ部の会長にも会えるしね。

 

その日から部活は始まり、各々挨拶を済ませ部室など一通りを先輩に案内してもらう。

体育館に戻り、体育館全体を見渡すも生徒会長の姿は見当たらなかった。

 

「なんやぁ…」

 

—————————キュキュッ

 

「はい、みんなお疲れ〜」

 

…!!!!!…生徒会長!!

 

どうやら女バスは外周に出ていたようだ。

女バスは少しの休憩を終え、練習は再開された。

 

なんやろう、おそらく会長は女バスの部長なんやな。

会長やったり部長やったりややこしいしなぁ。

 

そんなことを考えながら淡々とサーブ練習をこなしていると、私の足にボールがコツンと当たった。

 

足元を見るとそれはバスケットボールで、それを手に取り顔を上げると

生徒会長…いや、部長がこちらに向かって走って来ている。

 

……アカン

 

どうしようアカン心臓がうるさい心の準備が…。

 

 

——————タッタッタッ

 

 

「ごめんね!ありがとう!」

 

「い、いえ。どうぞ。」

 

眩しい笑顔でそう言われ、私はぎこちなくボールを返した。

 

「きみ、新入生? めちゃくちゃ可愛い顔してるね!」

 

「…/////。」

 

 

そう言って、彼女は走り去って行った。

 

 

 

 

 

「…なんや今の…反則やん…バスケットカウントワンスローやん…」

 

 

 

 

 

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