以前ブログ にて、二審の有罪判決が決定されたときも書きました、元新日本監査法人の社員であり一連のキャッツ事件の際に粉飾の指南役とされた細野祐二氏が、キャッツにまつわる対検察および会社とのやり取りを書いた本、『公認会計士VS特捜検察』を購入しました。ちょうど出張だったこともあり新幹線の中で早速読んでみました。
- 細野 祐二
- 公認会計士vs特捜検察
もちろん、『ライブドア監査人の告白』と同様、監査人側側面のみからの主張なのですべてを信用することはできませんが、細野氏の主張には確かにと思われるところも多いと思われます。
「契約書等を具備しているものを信じて監査を行えないならば、何をもっておこなえばいいのだろう」なんてのは、いちスタッフとしても確かにと思わざるおえません。
もし、逐一、契約書の信頼性をも疑わなくてはならないのなら(明らかにおかしいものは、もちろん論外ですが。。。)、監査など、定められた時間内に終えることなど到底できるものではありません。
その反面、あいかわらず社長から現金にて1000万円を渡され、それを受取っているところは、
①M&Aが成功しなかったから、そんな状況にて法人として報酬を得ることは個人の信念として許せなかった。
→ なのでつかわないまま、自分が保管していたということ。
②本人(細野氏)がその当時リスク管理のトップだったから、自分で決定せざるおえなく、誰にも相談できなかった。
→ 法人に報告したら、法人側としたら売上として計上してしまい、その結果①の信念にそぐわない
→ 結果、法人としての売上として計上していないから領収書等もきっていない。
等々のコメントには、言い訳じみた感じがしてしまって説得力に欠けるところが垣間見えます。
いずれにしても、個人的には『ライブドア監査人の告白』よりも読む価値はあるかなと思います。
『ライブドア~』は終始自己弁護のみで、個人的にいけすかなかったので。
(もちろん、この『公認会計士VS~』も自己弁護のところもありますが。)