3月14日付けで「四半期財務諸表に関する会計基準」がリリースされました。

この基準、平成20年4月1日以後開始する会計年度からの適用ですので、1年ちょっと過ぎくらいには四半期決算が行われることになります。



今回の基準において特質すべきは、締め後45日以内の開示が明文化されたことでしょう。45日決算、システム整備がきっちりなされているような大規模の会社においては、可能かもしれませんが、そこまでの整備がなされていないような会社にはだいぶ酷な要求であることは確かです。

それは上場を考えている会社・上場準備会社はもちろんですが、現在上場している会社においても耐えれない会社は多数あるかと思われます。実際俺がお邪魔させてもらっているクライアントでも、心配な会社が幾つか。。。



一方監査業務においては、この「四半期~」にまつわる監査の基準はまだ公開されていませんが(草案はでましたが、本基準はまだだったかと思います)、昨今の監査および監査法人が受けるリスクが高くなってきている以上、公開草案等では監査ではなくレビューとしているといえども、それなりの手続きを求められるのではないかと危惧しています。



ここでいうレビューとは、簡単にいうならば、監査よりも保証水準が低い保証とでもいいましょうか。なんかどこまでのレベルのものにするのかは実際にはまだ決まっていないようです。

その水準があまりにも消極的なものだと、監査人の責任の限定することだけに固執し四半期レビューそのものの存在意義をも否定することにもなってしまう恐れがあるとかで右往左往しているみたいですが。



しかし、いくら「監査と同様の保証を目的とするものでない」と監査基準でうたっても、なにかあった日には監査人の責任問題になることは明らかですので、レビューを行うにあたっての手続を行うにあたり各監査法人が簡便な手続を認めるとは思えないからです。ということは、現場ではただ単に今までより必要とされる時間が倍に増えるということですので。。。



なお、発表日(3月14日)より2ヶ月間は企業会計基準機構(ASBJ)のホームページにて基準のPDFファイルを無料でダウンロードできるので興味がある方(まぁなかなかいないかもしれませんが)は、ぜひ一見。

http://www.asb.or.jp/html/documents/docs/ed16_shihanki/