毎朝電話の音で起きるたび、この古めかしい黒いダイヤル電話を疎ましく思う。


コールさえしなければ、イトオシイ形をしているんだが・・・。


「はい、工藤探偵事務所・・・」


いつものように、やるきなく電話に出た。


浮気調査ならまだいい。最近じゃ子猫の捜索、へたすりゃ水道のつまりなんて依頼もめずらしくない。


「人を探しているんですけど・・・」


声はいい!俺の感覚かれすれば、多分二十代後半かなりのいい女と見た。こういう感は間違いない。


「いなくなった婚約者をさがしてほしいんです。」


来た!


こういうありがちな依頼、俺のやりたい仕事だ。



まずは、それなりの服に着替えて俺は依頼者を待った。


はじめから、直接依頼者に会うことはないんだけどな。



 



明日が来ないわけじゃない


今日は終わらない


生きてる限り



さて


そろそろ動き始めますか


おまえはどこにいる


俺は




相変わらず


海がすきなんだ



風に吹かれている





左側をまっすぐに走っていけば海に出会える


正面は


限りなく白に近い薄い青を背にした


こじんまりとした小さな山が見える


さて


月はどっちにでている