ヘーネルのMK556アサルトライフルがドイツ軍にG36の後継として制式化 | ジャック天野のガンダイジェスト

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スモールアームズ(小火器)に関するエッセイです。同じアメブロで書いていたブログを継続して、不定期で更新して行きます。

 ドイツ連邦軍(Bundeswehr)は現用のH&K G36アサルトライフルの後継ととして、C.G.ヘーネル社のMK(Maschinen Karabiner)556アサルトライフルを制式採用することを2020年9月に決定しました。ヘーネルと言えば、ドイツ国防軍(Wehrmacht)のためにMKb(Machinenkarabiner)42を製作したことが思い出されますね。MKb42は新しいクルツ(短小)弾として7.92X39mm弾を採用したフルオート射撃可能な新世代の自動小銃でした。このMKb42はヒトラーに開発を反対されたために、MP(MaschinenPistole)43として開発が続けられました。最前線の将兵からはMKb42の大量配備を願う声があがり、ヒトラーはしぶしぶMP43をStG(Sturm Gewehr)44と名付けて制式化することを許可したのでした。このStG44こそが世界初のアサルトライフル(突撃銃)となったわけですね。MKb42を東部戦線で捕獲したソ連軍は独自の短小弾を使用するAK(Avtomat Karashinikova)を開発し、戦後にAK47として制式化しました。このような歴史があるヘーネルの名前を冠したアサルトライフルがドイツ連邦軍に制式採用されたことは歴史的なことと言えるでしょう。

 

 なお、ヘーネルMK556はアーマライトAR-15の設計をベースにしたショートストロークピストン作動方式のアサルトライフルで、5.56mmNATO弾(5.56X45mm)を30発装填できるSTANAGマガジンを採用しています。また、100発装填のC-Magドラム弾倉も装着でき、SAW(分隊支援火器)としても役目を果たすように設計されています。