ドイツ警察のトライアルに出されたグロックG46とはなんだったのだろうか? | ジャック天野のガンダイジェスト

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スモールアームズ(小火器)に関するエッセイです。同じアメブロで書いていたブログを継続して、不定期で更新して行きます。

昨年の9月、ドイツの銃雑誌、Das Magazin fur Waffenbesitzer(DMW)が伝えたグロックの最新拳銃G46とはなんだったのでしょうか。9月下旬にはネットで大騒ぎになりましたが、その後続報がなく、なんとなく話が立ち消えになっています。DMWが伝えたG46はそれまでティルトバレル方式だったグロックが方針転換をしてロータリーバレル方式のショートリコイル機構を採用した拳銃で、それに関するグロックの特許も出願されています。そしてG46はドイツ連邦警察のトライアルに出されたと雑誌は伝えているわけですが、そのトライアル自体もほんとうに存在したのかどうか疑問が出されています。しかし、画像が残っているところから、まったくの出鱈目でもないようです。いずれにしても不可解な話です。この記事によると、グロックG46は9mmパラベラム(9X19mm弾)を複列弾倉(ダブルコラムマガジン)に15発装てんできる法執行用拳銃だということですが、現時点でグロックのウェブサイトには掲載されていません。

 

ロータリーバレル(ロテーティングバレル)はショートリコイル方式のロッキング機構としては珍しく、現在ではベレッタの自動拳銃の一部に採用されているぐらいです。長所としては、発射時のマズルジャンプが抑えられるということですが、反面グロックの特徴である銃口の低軸線と相反してしまうという難点があります。想像すると、グロックの特許出願から話が広がったように思えますが、実際にはどうなんでしょうね。