ほぼ世界初の軽機関銃と言えるマドセンM1902 | ジャック天野のガンダイジェスト

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スモールアームズ(小火器)に関するエッセイです。同じアメブロで書いていたブログを継続して、不定期で更新して行きます。

機関銃は当初はマキシムやホチキスのように、三脚座や架台に設置する、いわゆる「重機関銃」から始まりましたが、歩兵が個人(または二人組)で持ち運べる軽機関銃は20世紀初頭に開発されたました。その最初期の軽機関銃のひとつがデンマークのマドセンM1902軽機関銃です。


作動方式は独特で、ショートリコイルとロングリコイルを組み合わせたもので、ガス圧反動式です。口径は最初は7mm×57マウザーだったのですが、6.5mm×55、7.92mm×57マウザー、7.62mm×54R(ロシア)、.308ブリティッシュなどいろいろな口径で作られ、最終的には7.62mm×51NATO仕様も作られるほど、長い間、いろいろな国の軍隊によって使われました。最初はロシア帝国軍が購入し、7mmマウザー仕様の本銃を日露戦争で使用しました。有名な二〇三高地の戦闘では、重機関銃のほかに、本銃も使用したようです。


弾倉は上部から装填するタイプで、最初は25発弾倉だったのですが、のちに40発のバナナ弾倉も作られました。発射速度がそれほどはやくないため、使いやすい軽機関銃だったと言われています。分隊支援火器として、分隊単位で配備する軍隊もあったようです。最後はブラジル警察軍に使われ、7.62mmNATO仕様になっています。


映画には出てこないようですが、ゲームなどには登場しているようです。



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