ブログネタ:今までで1番夢中になったこと 参加中
車の中にパソコンで編集した洋楽コンピのCDが4枚入っている。
自分の洋楽の定義は簡単で⇒外人が外国で歌ってる歌(もしくは演奏している曲)ということ。
このCDの中では、レディオヘッドやブリトニー・スピアーズやマイケル・ジャクソンが、マリア・カラスやナット・キング・コールやフランス・ギャルと共演したりする羽目になる★
今日はDisk2を聴いていた。
これは、デューク・エリントンの[茶と黒の幻想]の1927年録音のバージョンから始まるのだが(インスト曲⇒まだアイヴィ・アンダーソンも入団していなかった時代)、エンディングが[葬送行進曲]になっているという強烈な曲で、一度聴いたら忘れられない。
しかも、この曲が終わった瞬間、2曲目のa-ha[Take On Me]に接続する。
[おまえの頭はどうなってるんだ?]
車に乗っててよく突っ込まれたけど…その辺りはこのブログの読者の方も薄々お解りだろうな★
このDisk2、後半の辺りに、アバの[ダンシング・クイーン]が入っている。
一通り聴いた後で、いつもリピートして聴きたくなるんだよ。
高校生の頃に、高橋源一郎の[虹の彼方に]という小説を読んでいて、唐突に出て来た曲だった。
文脈的に、読者が[アバ]&[ダンシング・クイーン]という単語に触れた瞬間に、自動的にメロディが小説の情景に流れ込んでくるような曲を、源一郎氏は選び取っているはずだ。
つまり、不特定多数の読者の共通語となるくらい、一世を風靡したはずの曲。
しかし、自分は知らなかった。
ユーロビートやロックの溢れ返っていた頃、アバはちょうど時代のエアポケットに入り込んでしまっていたのだろう。
当時YouTubeでもあれば話は簡単なのだが…
脳内でメロディを再生できないもどかしさで、どんな曲なのか無性に気になってしまった。
そこで、ラジオのリクエスト番組に電話して曲をかけてもらおうと思いついた。
って、そんなに簡単にラジオでリクエストなんかかかるかい!と思われるだろうが…
近所だから、中学生くらいの時からしょっちゅうスタジオ見物に行っていて、ダイエー(山交ビル)で買物してても、一階のサテライトスタジオから声がかかって、手伝わされるくらいだから、放送局が完全に顔馴染み状態だったのだ。
当時の自分はマーキュリー高校の教室でひなたぼっこして早弁食ってるような単なるくそガキ。
しかし、そいつに放送局関係者から以下の如き無謀な依頼が多数届くのだ⇒
[従兄が結婚式をする半蔵門から、東京の天気を電話で生中継をしてくれ]
[中高生向けの新しい番組が始まるから、第一回のゲストに出演してほしい]
[学園祭特集をやるから、番組に出てくれる実行委員を呼んで来い]
[軌道に乗らない新番組をテコ入れする会議に出てくれ]
[バンドやってて、オリジナル曲を持ってる奴がいたら、番組オーディションに出てほしいから連れて来てくれ]
など…
あの~、自分、ヘッドフォンつけてチャリ漕いでぶらぶらしてる、そこらへんの兄ちゃんなんすけど★
そんな奴をいきなりマイクの前に座らせ、その日誕生日だった母方の婆ちゃんと電話させてみたり。
[まだラジオさ、出っだっけね!]
肉屋のオッサンにまで声をかけられて、自分でも不気味になる始末だったが…
早い話、放送局が困った時に使い勝手がいいサクラみたいなもんだよね。
田舎とはいえ、まぁすごい時代だ★
だから、[ダンシング・クイーン]が相当変な曲じゃない限り、かけてくれるんじゃないかな?と思って聴いていた。
[おっ、来た!]
友情に感謝☆
しかし…
[なんだこの曲は?]
これだけ有名な曲でも、ユーロやロックに慣れた耳に初めた入れた時は、強烈に異質な音楽で、自分の好きな系統かどうかは別にして、とにかく一度聴いたら忘れないほど衝撃的だった。
そして不思議に、こんな物憂い日曜日の夕方にやけにこの曲がしっくり来た☆
それから何年か経って…
菊花賞トライアル京都新聞杯に、ダービー1、2着馬が揃って出て来た。
休み明けのミホノブルボンに対して、セントライト記念2着ライスシャワー。
ミホノブルボンは、戸山調教師の予告通り2分12秒0のレコードで逃げ切る。
ミスターシービーやシンボリルドルフごっこで遊んでいたちびっこ時代。
ずっと競馬は見てたけど、デビュー戦から衝撃を受けて夢中で追いかけ続けた最初の馬がミホノブルボンだった。
中京の新馬以外はすべて生で見ている。
皐月賞の前の日には、美浦で明日クラシックを勝つ馬の鼻面を撫でていた。
どうしてそんなことが可能になるのかわからないほど、あらゆる出来事が神懸かっていた。
知らない奴に触られても平然と落ち着き払った春と、この日は妙に様子が違った。
馬体は筋肉ムキムキに成長していても、精神面が妙にイラついて、おかしな感じがした。
結果は全く交わされる気がしない完勝だったけど…
最後に止まりかけていたブルボンに対して、追えば追うほど伸びるライスシャワーの末脚に、何とも言いようのない不気味さを感じていた。
三冠を確信した。
…といえば、本当の所は嘘になる。
快速キョウエイボーガンがいて、ハナを奪える保証もない。
伊藤雄二さん&岡部騎手のマチカネタンホイザの成長も不気味だった。
そして京都新聞杯で見せたライスシャワーの末脚。
ダービーのように、一点の曇りもなくレースを見つめる心境とはほど遠い。
祈るような思いで、京都の4コーナーに立っていたというのが正解だろう。
数分後、京都新聞杯の不気味な末脚そのままに、ライスシャワーが前を捕らえた瞬間、呆然と外ラチのドブ川をみつめていた。
その日、自分はパドックにいる所をテレビで映し出されていて、こっちの連中はそれを見て爆笑していたらしいが…
[ヤバいぞ、あいつ今頃どっかで野垂れ死にしてんじゃないのか?]
三日経って現れなかったら捜索願いを出そう!とレース後に春日部のナンパ野郎たちが騒いでいたと後で聞いた。
実際、茫然自失で、5分位動けなかった。
ふと気付くと、表彰式が始まろうとしていた。
自分は猛然とウイナーズサークルに走り出した。
憎きライスシャワーと的場均に、罵声の一つも浴びせなければ気が済まなかったのだ。
ようやく奴らを視界に捉えた時、的場騎手は記念撮影を終えて馬から降りた所だった。
[お゙ら~ァッ、的場~ッ!]
腹の底から振り絞るようなド汚い罵声を浴びせた…つもりだった★
その時、的場さんは、こっちを振り向くや、満面に晴れやかな笑顔を浮かべて、思い切り手を振り返して来た。
目が点になった自分から、行き場のなくなった怒りが妖精さんのように舞い飛んでいった。
許そう…と思った☆
何だか妙な気分のまま、京都駅のエスカレーターに乗って新幹線乗り場に向かっていると、すぐ目の前に、どっかで見た夫婦が一緒に立っていた。
[もしや、高橋源一郎先生じゃないっすか?]
[ほほぉ、先生と来ましたか]
声の主を振り返った眼鏡ごしの表情に、キュートなパステルポップの[虹の彼方に]の表紙と、[ダンシング・クイーン]のメロディーが瞬いた。
[しかし菊は堅かったよねぇ]
[配当以上に…こっちはずっとブルボンの追っかけだったもんで]
[あ~それは残念でした]
源一郎氏から、レープロにサインを書いて貰いながら、夫妻から揃って慰められる結果となった。
ちなみに奥さんは、もちろん室井さんじゃなく、競馬雑誌によく書いていたあの直子さんの方。
[まぁまぁ、競馬なんて毎週あるんだから…あっという間に有馬だよ]
[そうそう、明日からは浦和も始まるしね♪]
[ハハハ]
とんでもなく的外れにして、極めて真っ当な慰め方だなと思う。
そう、菊花賞は終わったのだ。
結果が動くことはない。
切り替えて、明日の競馬を楽しむ…それしかないではないか。
[虹の彼方に]…高校生の時読みましたよ、さっぱりわからなかったけど★
…とは言わなかった。
どうも、と頭を下げて自分の乗り場に向かう。
とりあえず生きて帰ったので、サイン入りのレープロは、今もそこにある。
自称キレイ系性格ブス娘と、映画[マンマ・ミーア!]の話をしてた時に、日経新聞が愛読書の上司が通りかかる。
[おまえら、アバなんて知らないだろ?]
[知ってますよぉ!]
得意げに、ふふーん、と眉を上げる性格ブス娘。
時代が変わったというか、本当にあの頃が時代のエアポケットだったのかもしれないね。
[ダンシング・クイーン]…やっぱり何回聴いても名曲だな☆
たった一曲から、これだけのことを思い出させるんだから。
そのライスシャワーを始め、レオダーバンとか、関東のダービー2着馬はたいていセントライト記念から始動する。
そしてよく負ける。
本番を制するような馬でさえ取りこぼす。
ダービー勝ったも同然のフェノーメノだけど…
[ハナ差が底力の差]
みたいな解釈も成り立つ。
そういうレースぶりのハナ負けではないと思うんだけど…少なくともジェンティルドンナより鉄板という感じはない。
ただ、他の馬にそれほど魅力を感じないのも事実。
弥生賞は岩田自身が認めているほどのヘグリ。
中山がダメという感じはしない。
この2200mは、コーナー4回の競馬としては日本でも類を見ない、おにぎり型のトリッキーなコース形態。
4角のカーブの付け根から発走して、隊列が決まるまでたっぷり直線。
1角を回ると外回りにまっしぐらだから、2コーナーまでが二度目の直線みたいなもので、その先は3角まで直線、さらに4角すぎまでずっとカーブ馬場になる。
1角までにほぼ隊列が決まってしまうから、外枠の不利は1600mよりは遥かに少ないが、2角まで外々を走らされてるようだと、カーブ馬場の餌食になる。
器用さも問われるし、逃げ差しもあまり関係ない、とにかく変わったコースではある。
岩田のニューダイナスティがハナ。逃げ馬の刻むペースは1000m通過60.7の淡々とした流れで、この馬場状態を考えたら、結構なスローだろう。
この流れで、隊列が崩れることもなく各馬折り合って、なかなか見れないほど美しく流れる。
スタンド前の感じだと、もっと後ろから行きそうだったフェノーメノも、実際は先団の直後でいい位置につけている。
騎乗馬の力に不安があったら、もっと後ろに付けていたはず。
つまり蛯名さんの思考は、[どう乗っても負けない]ということだ。
終い差して来たイメージ以上に、スカイディグニティは中団にいて、四位はすぐ前を伺えるポジション。
三浦のダノンジェラートもこの辺りにいた。
JDDで破格の3角まくりを見せたアートサハラ、反動なのか馬が出来ていない状態でこんな所に使って来た。
先団の内々で今野が我慢させているが、芝だろうとダートだろうと、こんな競馬の形はこの馬の本領ではない。
デキがないのに、普段と全く違う環境で競馬させられたら消耗するだけだ。
JDDであれだけのレースをした馬を菊花賞に挑戦させたいのはわかるけど、こういうのが一番嫌な使い方で、本当やめてほしい。
多少絡まれたにしても、早々と手応えが怪しい2番人気の逃げ馬。
鞍上、厩舎、生産者、馬主と前回の勝ち時計。
完全に過剰人気?
新潟の異常な馬場で先行して好走した馬は少し評価を落とすべきだろう。
それを尻目に直線向くや先頭に踊り出たフェノーメノ。横綱相撲で勝ちに行って、ここはもう危なげない完勝だった。
しかし四位が上手く捌いて伸びて来たスカイディグニティ。
追えば追うほど伸びる感じで、これは間違いなくステイヤーだ。
ライスシャワーを思い出す走り、一躍本番で怖い一頭になった。
三浦も最近捌きが上手くなって、ダノンジェラートを3着に導いた。
と同時に紫苑Sに続いて本番の騎乗馬を確保。
インをセコく立ち回るのが本領なはずの松岡。
なんであんな真逆の乗り方になっちゃうかね?
厩舎との相性⇒藤原英みたいな熱血一流厩舎に頼まれると普段通りに乗れなくなるのかもしれないな。