以前、知人に聞いた帰化申請の現実 であるが、その後の経過を聞くことができた。
ここのどこに特権があるか分からないので、聞いたことをそのまま書いていこうと思う。
書類が完成し、必要な書類をかき集め、最初に法務局を訪れてから4か月後に書類を提出したそうだ。
その時、係員に「遅かったね」と言われたらしい。
当然、役所は平日しか開いてないし、閉鎖外国人登録票は霞が関にある法務省に取り寄せ申請をしてから、送付までに1か月以上要するそうだ。
知人はなかなか平日に勤務先を抜け出すことができず、何とか半日有休を取得するなどで時間を工面し、役所を何度も巡ったらしい。
一言で役所と言っても、市区町村役場、税務署、都道府県税事務所、法務局(登記部門)など複数を回らねばならない。
ようやく集めた書類を持って、提出に臨んだが、一度却下されたそうだ。
所得税納税証明書などの納税を証明する書類と、手元にあった源泉徴収票の年度が違うという理由で、源泉徴収票の年度に合わせた納税証明書を集め直すように指示されたそうだ。
そして、知人の妻の実家が小さな商店を経営しており、知人の妻も名義上は経営者の1人になっているのだが、地方消費税などがかからない程度の利益であり、証明書が発行できない旨を税理士から言われたそうだ。
しかし、法務局では「帰化のためであれば、地方消費税を納めていない、0円であるという書類が必要である」と言われ、これも集めてくるように指示されたとのことであった。
知人は仕事をやり繰りし、1回目の提出から2週間後に再提出できたそうだ。
その際も、何かと聞かれたそうで…。
帰化申請書類では、1か月の知人一家の収入及び支出の概算を書いて提出しなければならない。
知人は知人のみが働いており、知人の妻は名義上は小さな商店の経営者だが、実家の両親が全て切り盛りしており、一切の収入は得ていない。
そのことも納税証明書などで示しているにも関わらず、「奥さんの収入が無いのは解せない」などと言われたそうだ。
「本当に収入が無いのなら」というセリフとともに、書類は受理されたらしい。
しかし、これで終わりではないそうだ。
受理された書類は、20分くらいかけて別の係員がチェックし、本当に不備が無いか確認される。
知人の場合、仕事に関する資格証明書のコピーが抜けていたことを指摘されたが、次の機会に持参するよう言われたらしい。
そう、受理されても次の機会があるのだ。
さらに、「私は帰化したあかつきには、善良な日本市民になります」という内容の宣誓書にサインを求めら
れたそうだ。
知人は、さすがに悲しさを覚えたそうな…。
そして、特に交通違反に注意すること、海外に行くときは必ず法務局に報告すること、帰化後の名前や本籍を変えたいときには連絡することなど、細かく指示があったそうだ。
ここでも知人は、帰化申請中は海外にも普通に行けないのね…と、さらに悲しくなったらしい。
で、次の機会であるが、3か月以内に法務局から呼び出しがあるらしい。
提出された書類を精査した上で、細部に渡るまで事細かに質問しますので…と言われたそうだ。
生活の内容から勤務の内容まで詳らかにしているにも関わらず、何を聞かれるのかな…というのは知人の弁であった。
知人曰く、5~6月頃に呼び出しがあるだろうとのことである。
また情報を頂けることを約束してくれた。
次はその際に書けると思う。