ロシア・トゥデイ(以下RT): 日本の福島原発ですが、事態は深刻で、
日本政府も予測できないと述べています。
作業員たちは原子炉を冷却させることに成功しておらず、
チェルノブイリ以来の最悪の事態となっていますが、
そうではないという者もいて、チェルノブイリとの比較など
お話戴くのは欧州放射能危機委員会のクリス・バズビー教授です。
RT: 公式発表では、大した爆発は起きていないし原子炉は皆、
一応大丈夫だということでしたが、違うんですね?
CB: あの爆発のビデオを見た人なら
「大した爆発は起きていない」などと言うはずがないし、
RT: :でもそれは核爆発ではなくて水素爆発なので
CB: チェルノブイリの爆発も水素が爆発したのですから同じことです。
あれが水素爆発だったかどうかの疑問はありますが。
また、あなたや他の多くの人々が見過ごしている点は、
無数の使用済み核燃料があの原子炉の上に積まれていたということで、
爆発があったときにそれらは飛び散っていて溶融に繋がっているでしょう。
昨日急に溶け出したわけじゃない。最初から起こっていたことだと思います。
RT: 大きな人口を抱えた東京はどうなるのでしょうか?
CB: 私の手元には、東京南部でも放射性物質の増加が見られるというデータがあります。
ですから大きな人口を抱える東京と、それに隣接した原発に近い方の地域でも
核種への被爆が広がっているということです。
一番の問題はガンマ線の探知機に出る核種ではなく、
アルファ線を出すプルトニウムやウラニウムです。
これらは不可視ですし、調べられていない。
また彼等はきちんと事実を私たちに伝えていないと言わざるを得ない。
最初からなにもちゃんと教えてもらっていない。
これはチェルノブイリでも同じでした。チェルノブイリとの比較で、この点も同じです。
中々本当のことが出てこず、その分人々は振り回されている。
RT: 原子力産業にとってはどれほどの痛手になるでしょうか? まだ判断するのは早すぎるでしょうか?
CB: 原子力産業はこれで終わりと思いたいですが、私が見る限り日本の東北はおしまいでしょう。
彼等は何を為すことも出来ないし、立ち入り禁止区域は膨大で、費用も異常なほどかかるでしょう。
だから原子力産業はおしまいです。
しかし正直なところ、チェルノブイリのあと起きたことは大きな隠蔽で、
国際的な原子力ロビーの健康被害に関する隠蔽があった。
それがやっと最近になって、少なくとも100万人の人が亡くなったということが
調査の結果わかってきた。それでもまだ原子力産業の連中は
「少数の作業員が死んだだけで、何も問題はない。若干の子供たちが甲状腺癌になったけれども、
治療すれば治る」という途方もない嘘をついている。
このケース(日本)でも、同様の嘘がたくさん出てくると思うので、みんな注意が必要です。
RT: 欧州放射能危機委員会の科学担当幹事、クリス・バズビー教授、ありがとうございました。
(和訳終わり)
その後の報道では、日本のこの原発事故による発生する疾患による死者数は、
最低でも140万人、チェルノブイリ原発との対比で考えれば
400~500万人の死者数が出ると計算されています。