真美さんの現状報告。病気ではありませんでした。
過労だそうです。
これの結果を聞き、俺も一安心です。
ただ検査で分かったことがあって・・・
肝臓が普通より大きいそうです。病気で肥大とかではなく、先天性だそうです。
そして細胞が若いらしいです。その細胞組織の若さは二十代!
老化の速度が極めて遅い。
若さの秘密が分かったような気がします。
医師が言うには「まだ子供産めるんじゃない?」ってくらい。
一応、真美さん四十代前半なんですけどね(笑い)
でも正直言って、俺の妻は三十代なんですけど・・・真美さんの方がどう見ても若く見えます。
これは・・・魔女認定ですな。
前々から普通じゃないとは思ってましたが・・・驚きです!
そんなわけで、明日には退院できるそうです。
ハルさんも安心していました。
一時はどうなることやら・・・って思ってましたが、とりあえず良かったです。
では・・・
ここからは、また昔話を語ります。
しばらくハルさんは元気に働く日が続きます。
猛暑の中でも運動量が落ちることなく、汗だくになりながらも、
過酷な作業は、率先してやってくれます。
「若い人材を潰すわけにはいかんからな!」とか、かっこいいこと言って、
体力やスタミナがあるハルさんが、過酷な作業は引き受けるのです。
まあ仕事が終わるとヘロヘロなんですけどね・・・
でも元気で笑顔を絶やすことなく、共に現場に入る社員をも励ましながら。
2016年8月・・・
ハルさんが仕事中の事故にあう。
ハルさんは建設現場の足場の下で作業中のこと・・・
足場の上から電動工具がスイッチ入ったまま、ハルさんの右手の上に落ちてきます。
結果・・・右手親指を切断。
俺は連絡をもらい現場に慌てて直行しました。
ハルさんは冷静で、「救急車は現場に迷惑かけるから呼ぶな!」と言い、
同僚に病院へ車で搬送を頼んだそうです。
俺は現場に向かう途中、連絡をもらい進路を病院へ変更。
ハルさんはタオルで腕の付け根を縛り、傷口をタオルで押さえ止血。
落ちた指は飲み物を冷やしたクーラーボックスに入れ、病院に着くなり手術が始まる。
指の縫合手術は麻酔無しで行われたという。
指が落ちてから15分。そして手術の時間が4時間。
その間ハルさんは、うめき声一つあげなかったそうです・・・・
平然としたいたそうです。
すげぇ根性ですわ。
そして手術が終わり、ハルさんが出てくると・・・
「わりぃ社長!やっちまったわ!また迷惑かけるな・・・」
と謝られた。しかも笑顔で・・・
ハルさんが悪いわけじゃなく不慮の事故。
俺はハルさんに、
「気にしなくていいよ。それより、元通りに動くようになるといいね」
「じゃないと、大好きなゲームもできなくなっちゃうね」
と声をかけると、
「こんなことくらいで、ゲームやめてたまるか!」と凄む。
「ホントに鉄の男や・・・」
俺は心から、そう思った。
そして仕事が忙しい時期だったので、ハルさんが戦線離脱するのは痛いが、
俺は仕方なく思った。
しかしハルさんは、たった一ヶ月で仕事復帰する!
「指、もう、ひっついたで大丈夫や!」
って言いながら普通に作業をする・・・
「ハルさん・・・あんた超人だわ・・・・」
と、俺だけじゃなく、社員全員が思ったという。
そして仕事復帰してから二週間が経った頃・・・
ハルさんが体調の不良を、時々だが訴えるようになった。
体が硬直し、ひどい頭痛が襲うというのだ。
そんなことが何度も起こった。
1~2時間で症状は改善されるのだが、だんだん頻繁に発作のように症状が出るようになる。
そして俺はハルさんに、病院で精密検査をするよう薦める。
ハルさん本人も、体の異変に自覚があり、精密検査をすることに納得していた。
このとき既に、ハルさん脳は度重なる暴走のため、オーバーヒートを起こしていた。
生き埋め事故の後遺症・・・脊髄損傷・・・
この後、ハルさんは自由を失い、壮絶な治療をすることになる。
そして命の危機にも晒されることになる・・・
続く