四間飛車との戦い その2 〜☗5六銀型(☖5四銀型)を巡る攻防〜
過去記事リンク四間飛車との戦い その1 〜四間飛車穴熊をフルボッコ!〜※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※前回四間飛車穴熊を雑に撲滅したところで、いよいよ四間飛車対策のポイントである腰掛け銀型、つまり☗5六銀型(☖5四銀型)をつくれるかどうかの攻防を見ていく。前回の次回予告では復活の右四間飛車だとか言ってたじゃないかって?えぇ…… そ、そんなものはなかったんだっ(゚o゚;; (予定変更です、失礼いたしました)四間飛車には腰掛け銀の形に組むのが最近有力だと感じている。なぜかと言われればなんとなくとしか言いようがないのだが、無理に理屈をつけるならば、従来の急戦、例えば斜め棒銀などでは、角頭を狙って攻めかかっているものの振り飛車側から好機の☖4五歩(☗6五歩)で結局カウンターを受けてしまう展開が非常に多く、対振り急戦が四間飛車対策の決定版となれない大きな理由の一つとなっていた。それに対して☗5六銀(☖5四銀)型は、そういった四間飛車からのカウンター的な捌きを封じている意味がある。と言えないこともない。要するに、どうせ角道が一方的に通っていて主導権は一応握っているのだから手堅くいきましょう、というのがこの対四間飛車腰掛け銀の、自分なりの解釈だ。今回はこの優秀(?)な腰掛け銀に果たして本当に組めるのか?ということを研究したいと思う。後手の方針としては、なるべく早くに5四銀型を作ってしまいたいので、居玉のまま銀の進出を急ぐのが良い。つまり、この再掲くじら流基本図から、☗1六歩 ☖6四歩(途中1図)☗4八玉 ☖6三銀(途中2図)☗3八銀 ☖5四銀(☖5四銀型完成図)となれば、ひとまず安心というわけである。それと端歩の交換の件なんですけど・・・、これは穴熊にはミレニアムをしたいという一心で入れた交換で、いわば趣味の世界であると認めざるを得ませんね。端歩の交換が入っていると6四歩以下の変化で得することがあるとどこかで書きましたけど、それもよくよく考えてみると大嘘でしたッッッ・・・!!でもでもそれでも、対穴熊のトーチカはすごくいい戦法だと思うんですよね!!前回、穴熊を撲滅したとか見栄えのいいことを書いたけどまあつきつめれば互角ではあるんだろうけど、やってて絶対楽しいと思うんです!対して先手は6五歩と仕掛けるタイミングが2つある。その2つとはもちろん、途中1図と途中2図だ。結論から言ってしまうと、途中2図で仕掛けられるのは全く怖くない。手順を述べれば、途中二図から☗6五歩 ☖同歩 ☗同飛 ☖8八角成 ☗同銀 ☖5四銀 ☗6八飛 ☖4五角 ☗7九金 ☖6七歩(下図)と進めば後手優勢。見ての通り、☖4五角が綺麗に刺さっている。途中☗6八飛に代えて☗2五飛が自然なようでも、一旦☖3二銀(金)と受けるくらいで次に☖6二飛と飛車をスムーズに活用できるのが大きく、驚いたことに(?)elmoの評価値は上図よりさらに後手に高く触れる。よって、仕掛けるなら途中1図のタイミングしかない。途中1図から☗6五歩 ☖同歩 ☗同飛 ☖4二玉(途中3図)☗4八玉 ☖8八角成 ☗同銀 ☖5四角(第1図)なぜかここで第一図っていうね。。。善悪はよくわからないが、個人的には角交換して☖5四角と設置するのが後手としては方針の立てやすい展開に持ち込めると思う。(☖8八角成〜☖5四角の他には黙って☖5二金右なども有力)戻って途中3図では先手の手が広いようで実はやりたいことがあまりない。☗4八玉の他には☗7八金程度だが同様に☖8八角成〜☖5四角でやはり。おそらく☗7八金はあまりプラスにはならない気がしているが、実際のところはよく分からない。詳細は後述。第一図から☗2五飛 ☖3二玉 ☗3八銀 ☖7六角 ☗7八角(結果1図)第一図からの手順は、無数にある難解な変化の中のほんの一例である。☗7八金があまり得にならないというのは、後手の角のラインに入ってしまうほかにも、☗7八角と打つスペースを消してしまっているきらいもある。☗5六角と打てることは打てるが、そうすると☗7八金が本当に必要だったのかということにもなってきそうだ。上図は居飛車持ちか振り飛車持ちか人によって見解が分かれるところだと思うが、参考までにelmoの評価値は僅かにマイナスに触れている。後手番としては居飛車まずまずの進行だろうか。ちなみにこのような展開で、後手は8二飛と6二銀を活用する方法が3つあるので、使い分けられれば面白いと思う。まず初めは、☖6三銀〜☖6四銀〜☖6二飛。3手かかるのと飛車の利きが直接敵陣に通っていないのが難点だが、5四角とコラボして圧倒的に手厚い。盲点になりやすいのが、☖5一銀〜☖6二飛。最速で飛車の利きを通すことで、6筋には飛車は絶対帰らせないよ、という意味がある。5一の銀は4二から囲いにくっつけるのが普通だ。☖6三銀〜☖6二飛〜☖5二銀は今挙げた2つの間をとった感じ。ただやはり中途半端な印象は拭えないので、基本的には1つ目か2つ目が良いと思う。などと延々と書いてきたが、実はもっと安全に腰掛け銀に組む方法があった。ずばり、角道を開けなければよいのである!!はい、2手目から四間飛車対策やり直し〜〜(*^◯^*)くじら流?はてさてなんのことやら・・・ということで初手から☗7六歩 ☖8四歩 ☗6八飛 ☖6二銀 ☗6六歩 ☖6四歩(新基本図)うん、、もう見解がころころ変わって恥ずかしいので勝手にくじら流とか名付けるの今後一切やめますね・・・(´・_・`)さて、☗6六歩に☖6四歩とは随分と大胆に見える。また、☗6五歩と仕掛けられる展開になると☖8四歩より☖3四歩のほうが反撃の筋ができていて一手の価値が高いように思えるが、そうではないのである。繰り返すが、☖3四歩とついていないことがポイントだ。よって☖8四歩では他の手でも全く構わない。ただ、2手目として☖3四歩の他に最も一般的な手として☖8四歩を本譜とした。さて、新基本図で☗6五歩にはどうやって反発していけばいいのだろうか、と思われるかもしれない。最も自然なのは、☖同歩☗同飛に☖5二金右〜☖6三銀〜☖6二飛からの6筋逆棒銀だろうか。しかし、振り飛車に飛車交換を狙われながら指されると後手陣は見るからに薄い。居飛車は接待手順ではあるが一例を挙げると、新基本図から☗6五歩 ☖同歩 ☗同飛 ☖5二金右 ☗4八玉 ☖6三銀 ☗6八飛 ☖6二飛 ☗7八銀 ☖4二玉 ☗3八玉 ☖6四銀 ☗5八金左 ☖6五銀 ☗7七桂 ☖6六銀 ☗6五桂(下図)となると酷い。居飛車としても☖6五銀とさえ出なければここまで酷いことにはならないが、もたもたしていると振り飛車側にも銀を活用されてしまう。結論として、☖6二飛からの逆棒銀の構想は後手がじっくりさせばまずまずであるものの居飛車が必ずしも味よし道夫とはいかず、6筋交換を逆用したとまでは言えないと思う。とはいえ、他に反発の手段が難しいように見える。そして、実は反発しないのが居飛車として最も有力ではないかと思っている。ここに先手の6筋交換が全く怖くない真の理由がある。というのは、角道保留型において6筋交換は振り飛車の得にはならないのである。そもそも、振り飛車にとって6筋交換をするのは、下図のような展開を目指しているからである。上図は角交換四間飛車の一変化で居飛車の対応も無策ではあるが、振り飛車としては理想的な展開で6筋を突破できそうだ。最大のポイントは、角がすでに捌けていることである。☖7四歩〜☖7三桂と6筋を補強しようにも、桂の応援は利く上に☗4六角と飛車のコビンを狙われてしまうやらで、とても受け切れないのである。ところが角道を閉ざされたままでは、振り飛車としても角を手持ちにしようがない。実際、以下のような展開になる。再掲。新基本図から、☗6五歩 ☖同歩 ☗同飛 ☖4二玉 ☗4八玉 ☖5二金右 ☗3八銀 ☖6三銀 ☗6八飛 ☖6四歩(途中4図) ☗3九玉 ☖8五歩 ☗7七角 ☖7四歩 ☗1六歩 ☖1四歩 ☗2八玉 ☖9四歩(途中5図) ☗5八金左 ☖7三桂(途中6図) ☗7八銀 ☖3二玉 ☗6九飛 ☖3四歩 ☗4六歩 ☖4二金(結果2図)☖6四歩と収めてしまうのがコツ。☖9四歩は居飛車の税金とも呼ばれる手で、大事な一手。これを怠って先に☖7三桂と跳ねると、☗7五歩と突かれた時に☗9五角の筋が残っているので先手の攻めが以外とうるさく、後手悪いわけではないが気持ち悪い形になる。ここで本譜☗7八銀の他に☗8八飛も有力だが、消極的な印象は否めない。詳細は後述。結果2図まで進めば、後手まずまずだと思う。先手は左銀の活用に苦労している。☗7八銀〜☗6七銀のルートで活用しようとしても、☗6七銀の瞬間に☖6五桂と跳ねられてしまう(6筋交換のデメリット)ので一旦☗6九飛が必須。しかしその瞬間に☖3四歩が巧妙すぎる指し方で、先手は身動きが取れなくなってしまった。本譜は以下☗4六歩だが、いきなり角交換せずに☖4二金上が落ち着いた一手。代えて☖7七角成は☗同桂と取られて以外と厄介だ。結果2図以下の進行は、☗2二角成、☖同銀、☗7七桂、☖3三銀、☗8九飛、☖8一飛(下図)といった展開が一例だろうか。以下☗6七銀に☖5五角の筋や、☖6五桂から桂を入手しての☖2四桂の筋などがあり、後手は手に困らない展開な一方、先手は息苦しい形だ。戻って途中6図から☗8八飛〜☗6八銀として銀を活用するのも有力。以下の進行の一例を挙げると、途中6図から☗8八飛 ☖3二玉 ☗6八銀 ☖4二金上 ☗6七銀 ☖8一飛 ☗5六銀 ☖6五桂 ☗6六角 ☖3四歩 ☗2二角成 ☖同銀 ☗6六歩 ☖5七桂成 ☗同金 ☖7九角 ☗5八飛 ☖8六歩(結果3図)ここまで進めば後手ペースだろう。先手としては6七銀から銀を活用するより6八に銀を置いたまま☗5六歩〜☗4六歩〜☗3六歩と陣形を膨らませていく方が良さそうだが、いずれにしても先手から6筋を攻める展開にはなりづらく、後手としても不満はない。以上、長くなってしまったが角道保留型において振り飛車からの6筋交換は全く恐るるに足らない!ということがお分かりいただけたと思う。ただし、2手目☖3四歩からの四間飛車対策の全てを無に帰してくれやがった角道保留型の優秀な所は、ただ単に安全に腰掛け銀に組めるということだけではない。その話はテーマがずれるので次回の記事に書く(予定)だが、要するに「組めなかったはずのあの囲いに組める!」という話である。先手中飛車対策の応用といえば、わかりやすいかもしれません。四間飛車との戦い その3 〜題名未定〜 (苦笑)に続く