ボストン響で30年、ベルリンやサンフランシスコでも総指揮者。戦後の復興発展の申し子の様な小澤征爾さん。

 

小さい頃、テレビで小澤さんの自由でダイナミックな指揮を見て、コソコソと自分の部屋の戸を閉めて、鏡の前で真似した事を覚えている。何度も。指揮者って、なに考えながら頭も一緒に降るんだろうか?と。

 

1960年代の欧州での修行時代は富士重工のバイクを借り、その条件は日の丸を付けて日本を宣伝をすること。これでヨーロッパを回ったと、この本に書かれている。

 

私が学生時代、シカゴ交響楽団でゲスト指揮をされた時に聞きに行った。偶然お会いした日本料理店の女将が「私の頃はアイドルでしたのよ!」と興奮冷めやらぬ様子だったのを覚えている。

 

マルタアルゲリッチ、チックコリア、晩年の元気な小澤さん、小曽根さんのレアな写真がインスタグラムにアップされていた(写真はClassic FMから)。

 

 

小澤セイラさんの本は、家族でボストン移住時の生き生きした幸せな様子が印象深い。日本人の若い指揮者とその家族。当時のボストン響では賭けだったかも。

 

 

そのボストン響で逝去の発表。

黙祷と共に捧げられたのが、今まで聴いた中で一番澄んだ「G線上のアリア」。心に響く。

 

 

小澤さんの最後の舞台は車椅子。手足の痩せ方や涙もろくなられたのが、私の父の状態に近く、グッときて胸が痛いので、そのビデオはもう見ない事にする。