「世界の旅」と美しい日本語

今回の帰国中、本屋さんで見つけたのが兼高かおるさんの「わたくしが旅から学んだこと」。綺麗なおばさまは健在でした。神戸生まれで、お父様はインド出身。神戸は昔から貿易商のインド人が多かった。読みやすい本で、思い出したのが、彼女の美しい日本語。今はアナウンサーでも省略語ばかりの耳を疑う日本語が多いが、当時の公共の電波に登場される方々は日本語が美しかったのを、うっすら覚えている。

彼女の「世界の旅」という番組を懐かしく思うことがある、と友人が話していた。「綺麗なおばさま、だったわよね～」とこの番組の話で盛り上がった。友人も私も子供だったころ、叔父や叔母がフランスやアメリカに留学していたことが身近に感じられ、番組から「アメリカはこんな所だろうか？」と想像したり、その頃から海外に住む潜在意識が芽生えたのかもしれないね、と盛り上がった。

1959年～1990年まで続いた長寿番組。貴重な映像を見つけた。60年代前半の日本とタイが観られる。そして当時、三井グループとパンナムがスポンサー。ご自分で大使館に連絡して、ケネディ大統領や国の当主にインタビューするところまでこぎつける行動力は学びたいところ。


彼女のファッションは今でも着られそうなくらい新鮮。いつまでもお元気で、と心から思う。