退院の日。


8時ごろ先生がやって来ました。
「傷跡キレイだ。はい、これからドレーン抜くね」

とゆっくりと抜いていきます。


「痛いよぉ笑い泣き」 間髪入れず「痛くないっ!」


痛いもんは痛いーっ!!!!ムキー


処置の補佐していた看護婦さんは苦笑してました。

「抜けたからいつでも退院できるよ」
そう言って先生は部屋を出られました。



別の看護婦さんが手を振りながら入ってきました。
術後水が飲めない時間に口の周りを湿らせてくれた恩人です。


「退院ですね。」と名前の入った腕輪をハサミで切ってくれました。


解放の瞬間!!!!!


「あなたに切ってもらえて、あたしゃ嬉しいよ」
「早期発見でよかったですね。あたし、乳がん検診受けてないんだなぁ~」
「えぇー、働いている病院に乳腺でいい先生がいるのに??」


そう、そうなんです。
入院中、入れ替わり立ち代りする看護婦さんと話をしていると「検診を受けていない」っ言う人ばかりで、あたしの経験した話を聞きたがるんです。
「マンモって痛いんでしょ」とか「針生検、怖いよぉ」とかとか。
人の血とか見てるのに自分のことになると怖いんですって。そんなもんなのかな???


私よりもずーっと若いからピンって来ないのかな?
そういえば、私も30台の時、受けてなかったよな。
40台になって友達から強く検診を勧められて行ったっけな。


とにかく検診は大事。
私のように乳房を失って悲しみに耐えなければならない人が増えないように。