手術して2日経っても左乳房のキズを見ることはできませんでした。






部屋でじっと籠っていても窮屈で息苦しく感じたので、運動もかねてナースステーション前の談話室の広場へ行きました。





その部屋には本棚があり、新聞があったのでテーブルの椅子に座り読み始めました。
それはいつもの休日と同じスタイルです。






………!!!!!!!!!!! ガーン !!!!!!!!!…………








気づいてしまいました。
左側の重みがないことに。
片方だけ膨らみがないことに。





いても立ってもいられなくなり、自分の部屋に戻りました。






涙が溢れて止まりません。
拭いても拭いても鼻水が止まりません。
泣いても泣いても泣き崩れても1人だからとことん泣いてやろう。。。







そうしていたら掃除のおばさんが入ってきました。






「あれ!ごめんね」
「えらい所を見せてしまった。ごめんね」







掃除のおばさんとしばらく話し込みました。
おばさんの姪っ子が結婚してしばらくしてから乳がんがわかり、親にも話さずに戦っていたこと。
おばさんの兄さんがガンで抗がん剤治療に苦しんだ話。





いっぱい話を聞かせてくれて
命があるだけ助かったと思わないと
と励ましてくれました。







気持ちが落ち着いてきて、病院の売店へ行くと1冊の本と目が合いました。






樹木希林さんの本。






購入して読むと
樹木希林さんがいろんな名言を仰っているのをまとめていた本でした。






「こんな姿になったって
              おもしろいじゃない」






この1文で吹っ切れたように思いました。