以前、アメリカ陸軍学校(海軍だったかも…)の卒業式で、
来賓が述べた祝辞が心に残っている。
"Make your bed first thing in the morning!"
卒業おめでとうの後に、続いた言葉。
「朝一番にベッドを整えよ。」
乱れた寝具を整えることを、英語でMake a bedと言う。
日本語の「布団をあげる」と同意。
朝起きたら、いの一番にすることは、コーヒーを淹れることでも、
スマホチェックをすることでも、二度寝することでもなく、
今まで自分が寝ていた場所を整えるということ。
続く言葉は、「君たちは毎日、たくさんのtaskをこなす。
ベッドを整えることは、その最初のtaskだ」。
taskとは仕事・課業・学業・職務のことだが、
ここでは任務と訳してもよさそう。
軍の任務といったら、命を張ったもっと高度で緊張を強いられることだと思うが、
ベッドを整えることが、そのひとつに数えられるなんて!
でも私はこの人の言うことは、的を射ていると思う。
自分の後始末もできないヤツに、国を守るような大きなタスクは任せられない。
または小さなタスクをこつこつ積み上げることで、大きな仕事に繋がる。
祝辞が伝えたかったメッセージは、そんなところだろうか。
なにか大きなことをやりたいと夢見ていて、それが実現しない時、
やっぱり自分には無理だった…と凹んでいても、何も変わらない。
そんな時、くさってないで、今、目の前にある小さなできることを、こなしていけばいいんじゃないかな。
…と当時、けっこうくさっていた私は、思った。
小さなこと、そう、起きたら布団をあげる…そんなことから。
今日、お布団、あげてきた?
(元動画、探せず…)