「昭和万葉集」(全20巻)

という本を読み込んでいる。

(というか、書き写し?打ち出し?て、

読書会の秘密のグループでシェアしている)

日本人ならほとんど誰でも

575の俳句とか、57577の和歌とかを

詠めるというのがすごいことで、

昔から歌集は編まれて来たけれど

一般の人の詠み歌を広く集めた歌集が

遠い古代の万葉と、昭和の前半世紀で

編まれているというのも凄いことだ。

昭和4年 11/28に土岐善麿が

朝日新聞の会社の飛行機に、

斎藤茂吉始めとする四人の歌人を乗せて

飛んで、降りてすぐ和歌を詠む試みを

したそうだ。

「歌の詠み手を飛行機に乗せて歌を作らせる」

という試みが面白い。

今ではただカメラを回せば済むのだし、

ドローンでニッチな場所も浮遊できる。

だけど、言葉の中に

心が化石のように眠っている。

・飛行機にはじめて乗れば空わたる

 太陽の眞理を少し解せり

・雲のなか通過するときいひしらぬ

 この動揺を秀吉も知らず

・電信隊浄水池女子大学刑務所射撃場

 塹壕赤羽の鉄橋隅田川品川湾

 ―斎藤茂吉