今日はマルチ商法
(=MLM マルチレベルマーケティング)
と宗教についてお伝えします。






ここを押さえると、
マルチって洗脳されているみたい、
宗教みたい、と
言われる理由が分かります。

 


まず前提として
少しマルチ商法について説明しますが、

基本的には、ある団体の商品を
販売する人を勧誘し、
勧誘した上位の紹介者に
下位の販売者のマージンが入る形式です。

 

単純に物品を販売するのでなく
不労所得となるようなネットワークを
構築するよう勧誘していきます。

 


基本的には商品をただ売るだけでなく、
売る人を自分の下位に複数持たないと
稼ぐことができません。

 

そのため、自分と同じようにその団体の
「商品を売る人」を育てることが
必要になってきます。


マルチ商法のシステムは、

「無限連鎖」だと
(上位の人が下位の全ての人から
マージンを取る方式)
破綻することは数学的に確実なため、
法律で禁止されています。


「有限連鎖」であれば
確実に破たんする訳ではありませんが、
下位の会員を募り続けることが難しい
ため、一部の人しか儲からないと
言われています。

 


マルチ商法で成功するのは本当に難しく、
例えば
「1人の会員が2人ずつ新規会員を加入させた」
と仮定しても、28世代目で日本の総人口を
上回る1億3421万7728人が必要な計算です。

 


さて、このマルチ商法と宗教の類似点
その1)は、

【リターンが大きいこと】です。

 

先日の「パスカルの賭け」では
信仰することはリターンが大きいという
主張でした。

 

マルチ商法でも、
自由でお金と時間に縛られない生活を
主張します。


既存の終身雇用、年金制度の破たんなども
取り上げ、不安も煽ります。

そして、その解決策は自グループにあると
伝えます。

 

特にマルチのグループでは、
商品性を謳うことが多く、自身の才覚で
商売や仕事をする自信が無い人に、
よい商品があるのだという希望を抱かせます。

 

ただそれでも、上記した日本人口との
比較を考えると実現が難しいことは
お分かり頂けるかと思います。

 


そして、マルチ商法と宗教の類似点
その2)は、

【勧誘することが組み込まれたシステム】

になっているということです。


ウィルスや細菌などの病原菌は、
「感染力」と「宿主への影響力(毒性)」の
バランスで子孫繁栄が成り立っています。

 

宿主への影響力が強すぎると、
宿主が早く死んでしまい病原菌も
共倒れしてしまいます。

 

生き残るには強い感染力が必要で、
そうするといったん誕生したものは
中々無くなりません。


マルチや宗教、ビジネスや哲学など
皆同じなのですが、口コミや勧誘がその
仕組み自体に含まれていることで、
生き残っているんですね。

 

特にマルチを立ち上げる人は、
立ち上げに近いメンバーほど儲かりやすい
と知っていて複数のマルチ立ち上げに
関わっていたりします。
(そこまでくると詐欺に近いですが)

 

さてつまり、一概に
宗教や洗脳とマルチが似ていると言っても
1)の知識がないと騙されてしまうし、
身近な人がはまりそうになっても
説得できないわけですね。

 


それは逆に言えば、
人の人生の不確かさを意味しています。
つまり、絶対安心できることなんて
ないんだぜ、ってことです(笑


宗教に関しては
「信じている人は幸せかも知れない」
とけっこう言われます。

 

でも、不思議なことにマルチを
「信じている人は幸せかも知れない」
とはあまり言われないんですよね(笑


マルチでも仲間や目標や夢や
(営業するための)人格なんかも
手に入ると思うのですけれど。


明らかに違いますよね?w

 

その違い、「信じることの幸せ」
本当は違わない、同じものなのだと、

僕は思うのです。