ぼくはテレビゲームはあまりやった経験が無いのだが、
高校時代にトレーディングカードゲームにはまったことがある。
MTGという、その系統のゲームの一番古くて、
いまも世界トーナメントがあるような人気のあるゲームだ。
今はやっていないので、
ルールにもついていけないのだが、
時々MTGのHPを見に行く。
何故かというと、
カードゲームのトップデザイナーが
週一で連載しているクリエイティブデザインの話が、
すっごく面白い。
少し前はこんなことが書いてあった。
“複雑さを下げることについて語るたび、
それが戦略的な深みを減らすことだと感じて
不安を感じる諸君が多いことは知っているが、
複雑さと戦略的な深みの関連は実際は
それよりずっと繊細なものなのだ。
私はしばしば、レンズ状のデザイン、つまり
一見すると単純だがゲームの様々な側面を
理解していくと深みがあるようなものを
作ること、の重要性について語ってきた。
かつては、レンズ状のデザインといえば
カード1枚1枚のデザインについてのものだったが、
昨年、かなりの時間を費やして、
より広い総合的なレベルでの
レンズ状デザインについて考え、
ブロック全体をレンズ状のデザインにする方法を
探したのだ。
そこから、掘り下げるべき様々な回答がある中で、
メカニズムを積み重ねることによって
複雑なメカニズムを作るという現在の方式は
根本的に問題があるものだということがわかった。”
この話、
とくに文章を複雑にしがちな僕にとって
一つの文で何を伝えるかということにも通じるし、
複雑さを下げることが深みを減らすことじゃない
というのは、ワークショップでも講座でも
いろんなコンテンツを作る人に通じる話しである。