理由はひとつ、生活ができないから。
昨年末、ダブルワークの疲れで一時体を壊し、
それでも辞めたくなかったから、
近所の某牛丼屋で深夜働いたり。
でも、セーブして働いてたから、収入は激減。
着物屋が終わったあと、急いで牛丼屋に行って、
ばたばた着物を脱いで制服に着替えたり。
朝まで働いた日は1日寝て潰れてしまったり。
自分の時間はないし、直さなきゃいけない着物は山積み。
衣替えの時は徹夜で襦袢に半衿つけ。
毎月の生活がやっとで、お弁当はかかせない。
お小遣いなんて微々たるもの。
そのお金で骨董市で買い物をするのが、
毎月のささやかな贅沢、自分へのご褒美でした。
それでも怖かった。着物が着れない生活になるのが。
いろんな人にもっと着物の良さを知ってもらいたい。
毎日着物を着て生活できるということ。
それは、実際、自分自身で証明しないと意味がない。
だからわたしは、着物着用が義務付けられてないお店でも、
毎日着物で働くことにこだわっていました。
このお店を辞めたら、「休みの日は着物を着てます。」
の、ただの趣味に終わってしまう。
それは、わたしにとって、信念を曲げることになる。
すごく悩みましたが、結論、わたしは、
「着物屋で働きたいんたいんじゃなくて、
普段着の着物を広めたい。」
なんです。
それはこのお店じゃなくてもできるんじゃないか、
もっと別の方法があるんじゃないか。
挫折じゃなくて、第一歩。
みなさん、どうかあたたかく見守ってください。
年内には、わたしのとみきちゃんのコラボで、
1日着物屋さんを出店予定なので、こうご期待。