〜光る君へ〜物語のはじまり | 源氏物語ブログ

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皆さま、こんばんは。


8月18日放送の「光る君へ・月の下で」。

テレビがない我が家ですが、

今回は、

帰省していた実家で見ておりました!


まひろこと紫式部が、

いよいよ「源氏物語」を書き始める。

という、

見ていて胸が熱くなるような回でしたね。


「物語が降りてくる」と、

作家の方はよく仰っていますが、

まさにそんな感じの演出でした。






脚本の大石静さんが、

これまで作り上げた見事な伏線が、

これから一気に花開くような、

「源氏物語」に、

新しい解釈が生まれそうな、

ドキドキ感がありました。


ドラマの中で、

定子を忘れられない一条天皇の姿は、

まさに藤壺を慕う光源氏そのものであり、

(藤壺女御は光源氏より年上です。)


また、一条天皇が、

定子ひとりを溺愛した様子は、

光源氏の父、桐壺帝が、

光源氏の生母である桐壺女御を、

周囲から嫉妬されるほど溺愛した様子に重なり、

出産と同時に亡くなった定子は、

桐壺女御にはっきりとイメージが重なりました。


そして、

ドラマの中で以前、

清少納言が紫式部を訪ねて来て、

「枕草子」を見せて感想を聞いた時に、

紫式部が、

「明るくて良いけれど、

もっと定子さまのお悩みなどが知りたい。」

と伝えると、清少納言が、

「わたしは定子さまの辛いお姿は描きたくない。

人々の記憶の中には、

幸せなご様子だけを残したい。」

と答えていたと記憶していますが、


そのやりとりを経ての、

紫式部なりの答えのような

この物語の導入部分となったという、

伏線回収を、

本当に素晴らしいと思いました。


平安時代を代表する、

二人の女性作家の信念の違いが、

それぞれ深く描かれていて、

新たな作家像として、

世の中に広まりそうですね。


元々、

平安時代の事は、

実際には誰も見たわけではありません。

古い文献を分析して、

おそらくは、、、と、

研究者の方々が予想して来たわけです。


今回の大河ドラマの、

この新しい紫式部像や、

新しい清少納言像、

そして、

一時代を築き上げた藤原一族の中でも、

繁栄を極めた人物である、

藤原道長への新しい解釈が、

とても斬新で、

この先の展開が楽しみになりました。


では、今夜はこの辺で。

またお目にかかりましょう。