2012年1月21日から2月19日までの期間で、イギリス所属のトム・クウィリー騎手(アイルランド出身)が
初めてJRAの短期免許を取得した。
このクウィリー騎手、日本でも有名なサー・ヘンリー・セシル厩舎の主戦騎手だが昨年のトップハンデ世界1位フランケル号の主戦騎手として世界でも広く知られるようになったなった。
騎乗スタイルはイギリススタイルなのだが天才的というよりもどちらかというと努力型のようで得意な形は先行・好位差し。レースでもイケると思えば早仕掛けを好む傾向にある。そこでフランケル7戦目のセントジェームスパレスS(G1)でひと悶着を起こしたことがある。
同レースでは前走とは異なりスタート直後は三番手に控えると、残り5ハロンの辺りから前方に進出を開始するという驚異的なロングスパートを見せた。さすがにゴール前では失速し、一時は5馬身程あったリードも3/4馬身まで縮まったが、そのまま押し切って優勝した。勝ちはしたものの、鞍上クウィリーは仕掛けが早すぎたとしてレース後非難の対象となり“乗り代わり”論争が起こった。
今でも乗り替わり論争はくすぶっており、母国で超一流の評価を得ているわけではないようだ。
とはいえ、クウィリーの前向きだがひたむきで努力を怠らない姿勢は厩舎に絶大な信頼を得ているようで今回のJRA短期免許取得に関しても自ら現地の日本人を通じて来日を希望したという話である。日本で勉強したいという強い意志を持っており、そういう意味では応援したくなるタイプでもある。
前述にも書いたが天才型とは言い難い側面があり、今の騎乗スタイルは必ずしも日本に合うといえるわけではないので即日本に順応するとはいえないがクウィリーはまだ27歳。自身の成長を求めて来日したのだから、日本にフィットするため努力を重ねるだろう。実績や技術面で劣る部分はあっても、その姿勢を売りに化ける可能性はありそうだ。
今回の来日では芽が出なくとも長い目で見たい騎手であり、フランケルとともにこれからどうなっていくのか注目である。