短いですが、友人が実際に体験した話らしいです。
友人、Aとしておきますが、Aがまだ中学生の頃の話。
その日Aはいつもより早めに学校に行った、それは宿題を忘れたうえに、その宿題のプリントを学校に置きっぱなしにしていたかららしい。
学校には、朝練をしている部活もあり、ちらほらと人はいるが、そのほとんどが校庭か体育館にいるので、教室の近くには誰もおらず、自分の教室に入ったらシーンと静まり返って自分しか学校にいないんじゃないかと錯覚してしまいそうになる。
Aは自分の机に座ると、机の中に入れっぱなしにしていた宿題のプリントに手を付けだした。
内容は数学、苦手分野ではないので一定のスピードで問題を解いていった。
それから20分くらいしてからだろう、7割ほど終わった時に、タッタッタッタと廊下を小走りする音が聞こえた。
誰かくるのかなぁと少し注意を向けながら問題を解き続けた。
タッタッタッタと誰かが来る。もしかしたらクラスメイトかなと考えていると、その音がどんどんどんどん近づいてきてちょうど自分のいる教室の前で止まった。ちらっと扉を見ると、扉に小さい縦長の小窓が付いていて、そこにブレザーの肩が見える。
やっぱり自分のクラスの誰かだと思い、おはようとあいさつしようと顔を上げたが、なかなか扉が開かない。入らないのかな?でも入ってこない理由がないよな、と思ったが、まだブラザーの肩の部分が見える。
もしかしたら扉の前で何かあったのかな?何かはわからないが開けられない理由でもあるのかと思い、開けてみようとAは思い席を立った。
扉の前まで来たが、まだ小窓から肩の部分が見える。さすがにおかしいなと思う部分があった。ずっと同じ姿勢で立っているし、まったく動かないのである。
なんとなく開けるのが怖くなってきたが、扉の前まで来てしまったし、好奇心があって、開けないという考えは持たなかった。
扉に手をかけて、一気にガラッと扉を開けた。
誰もいない。廊下に顔を出して廊下を見たが誰もいない。体育館のほうからかすかに音がするだけ。好奇心は消え去り、恐怖心が湧き上がってきたらしい。
一人でいるのは嫌だったが、今は学校に知り合いはいない、この教室で誰かが来るのを待とう、プリントに集中すれば気も紛れるだろうと思い、扉を閉めて机に戻ろうとした。
すると突然、閉めた扉の向こうでタッタッタッタっと廊下を走る音が廊下の向こうに消えて行った。その音は明らかに自分の後ろ、扉のすぐ向こうから走り出した音だった。
Aは、きっと気のせいだとか、夢だとか言っているが、真実かはわからない。
ちなみに、宿題のプリントはすべてできなくて先生に怒られたそうです。
以上が、友人が体験した(らしい)話です。