こんにちは!今回も当ブログをご覧になって頂きありがとうございます。今日は、Pancolarの描写と比較するために、ペンタックスの標準レンズでも色相のベンチマークになっていたといわれるsmc PENTAX-FA 50㎜ F1.7(FA50/1.7)の描写を、フルサイズで改めてチェックしてみましたので、紹介させていただきます。FA50/1.7の描写は以前こちらの記事にしていますのでご参照を!

PENTAX(旧 旭光学)はマニュアルフォーカス時代のフィルムカメラでは3強の一角で、それは魅力的なカメラ、レンズを発売していました。躓きはオートフォーカスに遅れたことだったでしょう。Fシリーズ、FAシリーズのカメラ、レンズはあまりの不人気さが気の毒なくらいです。でも、個別にみるときらりと光るものはあります!

欲張らないスペックの標準レンズFA50/1.7は、ズームレンズブームだったこともあり、玉数は少ないですが、きらりと光るレンズの一つです。見た目は、久しぶりに防湿庫から出したので、ピントリングが白くすすけていますが、実は操作感はスムースで問題ありません。絞りリングもあるので、フィルムカメラにも使えます!さて、早速実写編に行きたいと思います。上段からf1.7 1/4000、f4 1/1600、f8 1/400です。(共通:K-1Ⅱ、ISO100、AWB、鮮やか)

f1.7では、色の滲みはあるものの、画像中央の解像感はまずまずです。四隅では光量低下とともに線が太くなります。発色は、青赤がクリアで鮮やかです。f4に絞ると、左手前の白い倉庫の壁を見ると、わずかにハイライト部分に滲みは残るものの、色の滲みは大幅に改善し、クリアでコントラストの高い描写になります。光量低下はなくなり、線も細く、ほぼ完全な描写です。f8まで絞ると、色の滲みは全くなくなり、コントラスト高く、完璧な描写になります。次に近景の描写を見てみます。上段からf1.7 1/500、f4 1/100、f8 1/25です。(共通:K-1Ⅱ、ISO100、AWB、鮮やか)

f1.7では、見た目通りの、やや暖色系の描写になります。ハイライト部分に若干の色の滲みはありますが、前後のボケは、輪郭も感じられず大きく自然で美しいです。中央柱のピントが合っている部分のシャープ感も十分です。f4では、色調は変わらず暖色系です。ボケは小さくなるものの、自然できれいです。色の滲みも感じられなくなります。f8まで絞ると、シャープ感はわずかに向上しますが、大きく拡大しないと違いが判らないレベルです。ボケも悪くありませんが、絞りの形の六角形になっている部分があるので、やや硬さが感じられます。

FA50/1.7は、人気がないためか、信じられない安値で放置されているところを10年ほど前にオークションから救出しました。改めて今回テストしてみると、かなりよく写りました。ちょっと古いレンズを掘り出してみるもの面白いかもしれませんよ!!