こんにちは!今回も当ブログをご覧になって頂きありがとうございます。今回は、ロシアで仕込んできた、二代目の標準スターレンズHD PENTAX DA☆16-50㎜ F2.8 ED PLM AWを紹介させていただこうと思います。ご存知の通り、このレンズはK-3 Mark-Ⅲに合わせて、2021年8月に発売されたばかりの最新レンズです。他の2本のレンズと同様、今年の2月末にルーブルが暴落した時に、慌てて購入したものです。その後、残念なことにリコーはロシアから撤退し、購入したリコーショップも閉鎖されてしまいましたので、保証書はどうなってしまうんだろう、とちょっと心配です。壊れなければよいのですが。。。
初代の☆16-50/2.8 (smc PENTAX DA☆16-50㎜ F2.8 ED AL[IF] SDM)は、私は2008年に中野のフジヤカメラで購入しました。その後、K20D、K-5とともに、南米各地を撮り回った思い出深いレンズでした。初代は、ヌケがよくシャープでクリアな描写をすると思うと、逆光で色が濁ったり、ボケがざわついたり、クセが強めのレンズでした。
その後、現在のお気に入りレンズHD PENTAX DA 16-85㎜ F3.5-5.6を使うようになると、お蔵入りとなり、5年ほど前に初代は手放してしまいました。 DA16-85/3.5-5.6で満足しているので、改めて二代目☆16-50/2.8を購入することはないかな、と思っていたら、上記の突発事態で購入することになったものです。
今回は、私は初代のDA☆16-50/2.8を手放してしまったため、お気に入りのDA16-85と比較してみたいと思います。初代との比較は、インターネットでも比較されている方がたくさんいらっしゃるため、丁度いいのでは!
と思います。まずは遠景の描写ですが、16㎜側で撮影したもので、上段からf2.8 1/3200、f5.6 1/800、f11 1/200となっています。(PENTAX K-3Ⅲ、ISO100、AWB、鮮やか)
このところの東京のお天気は、梅雨が戻ったような雨模様の日が多いのですが、もやっていない、午前中に撮影しました。さすが最新レンズだけあり、f2.8から画面全体クリアでコントラストが高い描写です。周辺光量の低下もほとんど感じられません。それでも100%に拡大してみると、中央から四隅にわずかに滲みが感じられます。f4→f5.6に絞ると、線がきりっと締まり、四隅の画像も改善します。f8→f11に更に絞っても、大きく描写は改善しませんので、f5.6まで絞ればこのレンズの実力は発揮できると思います。
次に50㎜側で、上段からf2.8 1/4000、f5.6 1/1000、f11 1/250です。(PENTAX K-3Ⅲ、ISO100、AWB、鮮やか)
f2.8から、クリアでコントラストが高く、相当レベルが高い描写になっています。画面中央は特に、線の描写も十分細かいですが、四隅に行くとわずかに滲みます。周辺光量の低下もはほとんどありませんが、若干色調が青が強くなりました。f4→f5.6に絞ると、線がきりっと締まり、四隅の画像も大きく改善します。f8→f11に更に絞っても、大きく描写は改善しませんので、16㎜側同様f5.6まで絞れば完璧です。
DA16-85との比較では、16㎜側ではf2.8とf3.5での比較になりますが、絞り開放の画面中央では、両方とも十分実用範囲ですが、厳密にはDA16-85の方が線が太い描写になります。四隅ではほぼ同じレベルの像の滲みがあります。絞っていくと、DA☆16-50はf5.6で完璧になりますが、DA16-85は周辺までDA☆16-50と同じレベルまで描写しようとすると、f8まで絞りたいところ。それでもDA☆16-50の方に若干分があります。50㎜側では、f2.8とf4.5の比較になりますが、DA16-85はかなり善戦、画面中央ではごくわずかに線が太くなりますが、周辺では同じレベル、DA☆16-50をf4にすると画面中央、周辺部とも、DA☆16-50の方が線、画像の締まりがよくなります。DA16-85では、f11まで絞っても四隅は画像が締まります。
次に近景を撮ってみました。いつもの手すりの柱ちゃんにモデルになってもらいました。まず16㎜側で、上段からf2.8 1/1000、f5.6 1/250です。(PENTAX K-3Ⅲ、ISO100、AWB、鮮やか)
f2.8から画面中央のシャープ感は十分です。アウトフォーカスになる四隅は、等倍で確認すると滲みが多少感じられますが、この構図では気になりません。またパープルフリンジは全く発生していません。特筆すべきなのは、ボケ味の柔らかさです。f5.6に絞ると、画面は全体的に締まり、ボケは小さくなりますが、変な癖はなく、自然です。次に50㎜で、上段からf2.8 1/800、f5.6 1/250です。(PENTAX K-3Ⅲ、ISO100、AWB、鮮やか)
望遠側でも、F2.8から合焦部分のシャープさ、ボケの自然さが際立ちます。パープルフリンジは全くありません。f5.6に絞っても、同じ傾向です。ポートレートなど、絞り開放で、ボケを生かして撮ってみたいですね。
DA16-85との比較では、16㎜側では開放絞り値に違いはありますが、画面中央のシャープさ、ボケ味の良さは同じ傾向です。等倍で比較すると、ボケはDA16-85の方がほんの僅か固く、輪郭が残る感じがありますが、両者の比較でわかる範囲で、十分合格範囲です。50㎜側でも同じ傾向で、両方とも素晴らしい描写ですが、同じ絞りで比較すると、ボケはDA16-85の方が僅かに固いことが分かります。
長い説明にお付き合いいただきありがとうございました。さすが最新のレンズだけあり、DA☆16-50は絞り開放から十分実用になり、f5.6に絞るだけで完璧な絵になります。DA16-85は、周辺画像はさすがにDA☆16-50に及びませんが、使い方によっては遜色なく、改めてクリアさ、シャープさが際立つ優秀なレンズであることが確認できました。モスクワに次に行くときには、今回のテストも踏まえ、DA16-85を持って行こうと決めました!