こんにちは!今回も当ブログをご覧になって頂きありがとうございます。今日ご紹介するのは、ペンタックスのフルサイズのデジタル一眼レフ用対応で、リミテッドレンズ初の超広角域のHD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WRです。リミテッドレンズらしく実写による画質評価を繰り返し、空気感や味を徹底して追求し、撮影距離や絞り値でレンズの性格が変わり、撮るプロセスを愉しめるレンズ、とメーカーではうたっています。
このレンズは、DFA☆50/1.4同様、モスクワのリコーショップで購入し、逆輸入したものです。その時はルーブルが暴落していたのにも関わらず、とんでもない価格でしたが、その後ルーブルは元に戻り、円は安くなったので、さらに拍車をかけてとんでもない金額になっています。今はいくらなんだろう?ともやもやします。
この角度から見ると、FA31/1.8とそっくりですが、絞りリングがありません。電磁絞りにすると、精度が上がるということはわかるのですが、多少の精度よりも、コリコリという絞りリングを操作する感覚が欲しいと思います。フィルムカメラにも使えますしね!また七宝焼の緑色のフィンガーポイント、いいアクセントです。実用上の観点でも他のレンズにも残して欲しいです。
メーカーの説明では、EDガラス4枚、スーパーEDガラス1枚使用した光学系、大口径凹メニスカスレンズと両凸のガラスモールド非球面レンズ、第1レンズに高屈折率ガラスを使用、とすごいスペックです。フルサイズのリミテッドシリーズの描写に、今まで裏切られたことがありません。期待をしながらテストしてみたいと思います。まずは遠景の描写ですが、上段からf2.4 1/1250、f5.6 1/250、f8 1/125となっています。(PENTAX K-1Ⅱ、ISO100、AWB、鮮やか)
f2.4でも、メーカーがアピールするだけあり、周辺部までかなりコントラストが高く、クリアな描写です。PCの画面一杯に拡大すると、画面の四隅では流石にわずかですが線が緩んでいるのを感じます。また周辺光量の低下も若干ですが感じます。画面中央の描写は、かなりいいものを感じます。f5.6に絞ると、周辺光量低下が全くなくなり、線がぴしっと細くなり、画面全体シャープでコントラストの高い画像となります。画面周辺の改善が顕著です。f5.6→f8に絞っても、画像の大幅な改善は感じられません。
次に近景を撮ってみました。いつもの、手すりの柱にモデルになってもらいます。上段からf2.4 1/250、f4 1/100、f8 1/25です。(PENTAX K-1Ⅱ、ISO100、AWB、鮮やか)
f2.4では、超広角レンズと言っても、ピント深度は非常に浅いので、LVで拡大して慎重にピントを合わせました。ハイライトにパープルフリンジも発生しておらず、発色もニュートラルです。前後のアウトフォーカス部分のボケも広角レンズにしては大きく自然できれいな描写です。中央の柱ちゃんのシャープな描写も特筆もので、若干周辺光量の低下はありますが、却って中心が浮き立っているように見えます。使い方では、面白い使い方ができそうです。合焦部分のシャープさはf2.4から十分あり、f4、f8と絞ってもそれほど改善しません。絞ると自然にボケが固くなっていきますが、変な癖はありません。周辺光量低下は、一段f4まで絞れば解消します。
その昔のA20/2.8と比較してみましたが、画面のクリアさ、特に近景での画面中央のシャープな感じ、絞ったときの周辺画像の締まりで、DFA21/2.4の最新のレンズとの差を明らかに感じました。すごいレンズですが、このレンズに見合う被写体を見つけたいと思います!なかなか難しい課題です。