こんにちは、今回も当ブログをご覧になっていただきありがとうございます。今回は、キャノン性の古のLマウントレンズ、Canon 50mm F1.2を紹介させていただきます。このレンズ、一度実は以前にすでに紹介させていただいて(以前の記事ご参照)いましたが、レンズが曇ってしまったため、関東カメラさんで曇ったレンズの交換、清掃をしていただいたものです。レンズが新しくなり、どんな絵になるのか、注目したいところです。
テストはリコーGXRのA12マウント付きボディで行いました。私はこの組み合わせしか、L、Mマウントのレンズをデジタルで撮影できるプラットフォームがありません。GXRのボディはコンパクトなので、大口径のCanon 50mm F1.2はボディからはみ出すような押出のよさです。ラバーグリップがよく効いており、ホールド感は悪くありません。
反対側から見るとこんな感じです。見るからにクラシックなレンズですよね。このレンズ、大口径なだけに、フィルター径55㎜、重さは332gもあり、ズッしりする質感がうれしいです。残念ながら後群のレンズに水滴状のクモリが発生する持病があり、ほとんどの個体で出てしまっています。今回はレンズを交換するという大胆な方法でリファービッシュいただいたので、写りがよければ、このレンズお持ちの方に光明が差す!ということですよね。早速見て行こうと思いますが、GXRのA12モジュールは、ISO感度は200までしか落とせませんので、屋外はf1.4からしか撮れませんでした。それでもかなり露出オーバーですが、、上からf1.4、f2.8、f5.6、f11です。(Ricoh GXR A12モジュール、ISO200、AWB、スタンダード、シャッタスピードは上から1/4000、1/2000、1/400、1/100)
f1.4では、1絞りくらい露出オーバーになっていますが、それを除いてもかなり柔らかい描写でかなりボケボケの描写です。これはちょっと使えません。f2でも相当甘いのですが、f2.8に絞ると、コントラストが大きく改善し、しゃんとした描写になります。拡大してみると、線の描写は非常に太く、中央から周辺部にかけ、一層線が太くなります。f5.6に絞ると、画面中央周辺は線が締まりますが、周辺にかけまだ緩さがあります。f11まで絞ると、線もぐっと細くなり、十分実用できるレベルです。色調が茶色に寄っていることが強く感じられます。
次に近くを撮りました。上からf1.4、f2.8、f5.6、f11です。(Ricoh GXR A12モジュール、ISO250、AWB、スタンダード、シャッタスピードは上から1/2000、1/640、1/160、1/40)
f1.2では、遠景と違い使える!コントラストは低めで、合焦部分にも柔らかさはありますが、前後のボケの滑らかさは悪くありません。近景を絞り開放近くで使いうのは大いにありです。f2.8に絞るとコントラストも上がり、描写は大きく改善します。ボケ味も悪くありません。f5.6では、サランいシャープになり、ボケは固くなりますが、嫌味さはありません。色調が少し暖色寄りになります。f11に絞っても、描写は大きくは改善しません。
以前撮影した画像と見比べてみましたが、遠景で、絞りを開けると描写がかなり緩くなり、絞るにつれ描写はかなり改善する点は同様です。周辺部での画面の緩さは、相当絞らないと改善しませんが、この特性を生かした被写体選びは楽しそうです。色調は、クラシックレンズらしく、茶色系の渋めの発色です。今回びっくりしたのは、近景での描写が素晴らしいこと。最近外には行けませんが、夕方のお祭りの風景を撮ってみたくなりました。Canon 50mm F1.2レンズが曇ってしまってお悩みの方、レンズ交換して再生するのもいい感じですよ!!文化財ですから!