こんにちは、今回も当ブログをご覧になっていただきありがとうございます。今回ご紹介するのは、レンズの名匠、平川純さん設計と言われるsmc PENTAX-FA☆85mm F1.4 [IF]です。HD PENTAX-DFA☆ 85mm F1.4 ED SDM AWの巨大なレンズを見るにつけ、A☆85/1.4とかFA☆85/1.4ではダメなのか、という素朴な疑問に駆られ、前回はA☆85/1.4をテストしてみました。今回は、その続きでFA☆85/1.4をチェックしたいと思ったものです。

大口径レンズだけあり、存在感がある外見です。A☆85/1.4とは、コーティングの色も違いますね。FA☆85/1.4はご覧の通りピンク~赤色に反射します。A☆85/1.4(前回の記事ご参照を!)は青~緑色でした。ところで、平川純さんの手によるペンタックスのレンズは、以下のようなものがあると聞いていますが、いい写りをする評判よいレンズばかりですね。

①DA10-17/3.5-4.5 Fisheye、②DA14/2.8、③FA☆24/2AL、④FA2/2.8AL、⑤FA35/2AL、⑥DA40/2.8 Limited、⑦FA43/1.9 Limited、⑧DA☆55/1.4 SDM、⑨FA77/1.8 Limited、⑩FA☆80-200/2.8、⑪DA55-300/4.5-5.8、⑫FA☆85/1.4

FA☆レンズは、シルバーの塗装が特徴で下。この塗装は目立つのですが、擦れるとレンズの地肌がすぐに出てしまう欠点がありました。このレンズは、たまプラーザのチャンプカメラさんで2003年ごろ購入しました。フードがついていなかったので追加購入したら、バヨネットの形が合わずに、レンズの方を改造してもらいました。当時は現行レンズだったので、こんな対応ができましたね。現行レンズだったので、信じられないお値打ちな値段でもありました。

ではためにならないテストです。上から、f1.4、f2.8、f5.6、f11と2絞りづつ絞っています。(K-1Ⅱ、ISO100、AWB、鮮やか、シャッタースピードは、上から:1/6400、1/1600、1/400、1/100)

f1.4から、びっくりかなりいける描写です。線は若干太く、柔らかい描写になっているものの、スマホでご覧になっていると線の太さはわからないレベルと思います。(是非拡大してみてください) わずかに周辺光量の低下を感じますが、画面全体は非常にクリアで、色調に偏りはありません。f2.8に絞るとすでに完璧です。線はぴっしと閉まり、コントラストも改善し、クリアネスもより良くなります。f5.6、f11と絞っても、大きく改善はしないイメージです。

A☆85/1.4と比べると、レンズ設計が新しいためと思いますが、f1.4では線の細さ、コントラストという点ではFA☆85/1.4に安定感があります。一方で、A☆85/1.4は青色の濃厚さは特筆ものです。A☆85/1.4のファンが多いのはわかる気がします。

次に、近景はいつもの手すりの柱ちゃんにモデルになってもらっています。(K-1Ⅱ、ISO100、AWB、鮮やか、シャッタースピードは、上から:1/1000、1/320、1/80、1/20)

f1.4では、とにかくピントを外さないように、左の金具にLVで拡大してきっちり合わせました。A☆85/1.4と同じように、合焦部からアウトフォーカスに実に滑らかにボケていきます。ボケ味も素晴らしい。色調は若干寒色に偏ります。光量不足はほとんど感じません。f2.8では色調はニュートラルになりますが、ハイライト部分にわずかにパープルフリンジがあります。ボケは大きくてきれいです。f5.6では、線もピシッと締まり、フリンジの滲みもなくなります。f11まで絞ると、かなり暖色傾向になります。ボケは小さく硬くなりますが、クセはありません。

A☆85/1.4と比べると、両方ともf1.4からすごい描写と言えます。合焦部のシャープさ、滑らかにぼけていく点は素晴らしいです。開放では寒色系なのも同じ傾向で、絞っていくと温かみが出る発色なのも共通しています。A☆85/1.4の方が、色の滲みはわずかに少ないですね。改めて、両方ともデジタルに使っても、スターレンズにふさわしい十分な描写力を確認しました。私の場合、興味はありますが、最新のDFA☆85/1.4には当面行かないような気がします。