今回も当ブログをご覧になっていただきありがとうございます。今回ご紹介するのは、1999年にフォクトレンダーの復活を成し遂げたコシナから発売されたLマウントレンズ、Color-Heliar 75mm F2.5です。Lマウントのこのレンズには、しっかりした真鍮製の金属鏡筒に、金属フードと、フードに被せるフロントキャップの質感が素晴らしいレンズです。
フォクトレンダーの一眼レフ用のカラーヘリアー75/2.5SLものちに販売されましたが、こちらはかなり評判がよろしくないようで、私のへなちょこテストでもかなり画像が緩かった記憶があります。Lマウントでは一体どのような描写になるのか、楽しみです。
後ろから見るとこんな感じです。ブラックペイントが施してある金属鏡筒は、使い込むと金色の下地が見えてきて、貫禄十分です。今回は、マウントアダプターを付けてMマウントのリコーGXR A12でテストをしてみたいと思います。
ちなみに、ライカM4-Pに装着するとこんな感じです。自立できないので、耳栓をかましてみました。ご覧のとおり、見た目もぴったりのグッドルッキングな組み合わせになります。このレンズは、数年前にオークションで救出しました。ちょっとスレがあるようなレンズは安値で放置されるケースが多々あり、もったいないですよね。レンズのコンディションは、まずまずでしたので、私にはいい買い物になりましたが。。いつものあまりご参考にならないテストです。まずは遠景から、上段がf4、下段がf8です。(共通:Ricoh GXR A12、ISO200、上段:1/4000、下段:1/640)
f4までしか絞りは開けられませんでしたが、f4では少し青みが強く感じられ、白っぽくコントラストが画面全体で低くなります。線は太くなりますが、クレーンのロープなど見ると解像感は残っていますので、それほどふわふわした画像にはなりません。また、色調にも偏りはなく、十分実用になるレベルと思います。f8まで絞ると、かなりしゃんとした画像になり、コントラストも向上しているのが感じられます。わずかに青みがかっていた色調も、クリアでニュートラルになります。次に近接撮影です。上段からf2.5、f4、f8です。(共通:Ricoh GXR A12、ISO200、上段:1/500、下段:1/125)
f2.5では、若干青が強くなりますが、合焦部分のシャープネスは十分です。前後のボケも大きく自然で美しく、ピントが合っているところが浮き上がって見えます。少しだけ白っぽくなりコントラストが低くなっているのを感じます。f4では、青みは減り、コントラストが上がることを感じますが、ボケは大きくきれいです。f8まで絞ると、色調、コントラストは完璧です。シャープネスが非常に高いのを感じます。絞りを開けると少し柔らかめですが、開放から十分にシャープな画像となり、実用範囲ですが、絞ると色再現がさらに向上します。コストパフォーマンスを考えると、素晴らしいレンズです。Color-Helliar 75/2.5は、その後、一眼レフ用に各種マウントのものが作られ、以前、私もテストしてみました(過去の記事を是非ご参照ください)ので、見返してみると、絞り開放時には一眼用レンズの方がコントラストの低下、画像が柔らかくなるなどの影響が大きいと思います。また、青色に偏る傾向もより大きい印象です。同じ光学系のはずですが、Lマウントの方がテスト結果は良好でした。
主観に満ちたレポートにお付き合いいただきありがとうございました。少しは、なるほどね、と思われる記事を書きたいのですが、、頑張ります!次回もご期待ください。