今回も当ブログをご覧になっていただきありがとうございます。今回ご紹介するのは、私にとりL/Mマウントのレンズの第一号となりましたsmc PENTAX-L 43mm F1.9 Specialです。ペンタックスが2000年に限定2000本で販売したものです。当時、アンティークカメラがブームになっており、L/Mマウントの限定製造レンズが流行っていました。コニカ、Minolta、リコーなどから10万円を超えるようなレンズが発売されて、よく売れていたようです。smc PENTAX-L 43mm F1.9 Special(smc L43/1.9)も二匹目のドジョウを狙ったものだったのでしょうか?定価は何と15万円、レンズに専用のビューファインダーがセットになって、黒白両方用意されるという凝ったものでした。
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定価15万円でしたが、セールス的にはおそらくうまくいかなかったと思われ、2003年ごろには新品が3分の1以下の値段で売られたりしていました。そのころ私は、安いなーと思っていましたが、Kマウントのレンズ沼にはまったばかりで、他のマウントまで手を出す余力が全くなかった(幸いにして!)状況でした。
その後、中古カメラブームは去り、私自身も海外で働くことになった時、たまたまオークションを見ていると、これまた珍品のローライ35RFと一緒に出品されているのを発見。ファインダーはついていませんでしたが、かなり割安にゲットしてしまったという次第です。
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ローライ35RFには、同時に発売されたゾナー40mm F2.8があり、ファインダーの視野枠は、40/50/80mmの切り替えになっています。こうやって見ると、シャンペンゴールドのローライ35RFと、シルバーのsmc L43/1.9とよくマッチングしており、また視野枠も40mmに設定すれば、外付けのファインダーは使わなくても問題ないと、こちらもベストマッチになっていました。だから、前のオーナーの方は、ビューファインダーをなくしちゃったんでしょうね。smc L43/1.9は、smc FA 43/1.9 Limitedの光学系をそのままL/Mマウントに移植したとされていますので、K-3で以前テストしたFA43/1.9と同じくいい画像となるのか楽しみです。FA43/1.9の描写に対する世間の評価は結構厳しいのですが、私自信はK-3との相性は最高だと思っているのですが。。。
それでは、テスト撮影した画像です。遠景から撮ってみました。上段からf3.5、f8です。(共通:Ricoh GXR A12、ISO200、上段:1/4000、下段:1/800)
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GXR A12のシャッタースピードが、フォーカルプレインシャッターでは最高が1/4000秒で、ISO感度が下げられなかったので、絞りはf3.5までしか開けられませんでした。f3.5では露出がちょっとオーバー気味になっているものの、色調はちょっとだけピンクがかっている感じがしますが、画面全体で均質で良好です。拡大しすぎると、K-3と画素数の違いがあり、ざらざら感が出てしまいますが、描写も画面全体で均質で四隅でも画像の流れは確認できません。f8まで絞ると、コントラストが若干高くなり、画像がしまった感じが少し高くなります。適正露出だと思いますが、空、水面の青色の発色がきれいです。またf8の方がピンクが強めに感じます。f3.5→f8に絞った時の画像の改善はそれほど大きくありません。f3.5で完璧に実用になるレベルということだと思います。次に近接撮影です。上段からf1.9、f2.8、f8です。(共通:Ricoh GXR A12、ISO200、上段:1/1250、中段:1/800、下段:1/100)
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f1.9では少し露出オーバー気味ですね。。ボケは前後とも大きく自然できれいです。ピントは中央の柱に来ていますが、描写は少し柔らかいです。f2.8では露出は適正レベルでした。線は引き締まり、ボケも大きくてきれいです。f8ではかなりシャープな感じになります。色調は少しピンクよりなのを感じます。f1.9では柔らかい描写で、f2.8ではしゃんとした感じになるので、絞りの使い方でかなり違う画像造りができるレンズだと思います。今回テストして、やはり、FA43/1.9と同じような傾向のレンズでした。カメラが違うので、色調とかの比較は正確にはわからないですが、絞りを開けたとき、絞った時の印象がかなり異なるレンズです。f2.8ではほぼ完璧な画像描写になってしまうので、ふわっとした感じを出すためにf1.9を多用して撮るという選択ですね。引き続き、レンズの紹介もしながら続けていきたいと思います。よろしくどうぞ!