※保存状態で公開設定にしていなかった2018年さくら道の独り言。
昨年、名古屋城でスタートを見送り、自分がランナーとして走れない事がもどかしかった。
同じく、応援に来ていた★川さんと「来年は出場しよう」とお互いに約束。
そして昨年11月末に届いた選考通知に一安心。
3月中旬に届いた最終案内では7組あるスタートウェーブのうち、最終組であることが判明。
序盤は最後尾に取り残されそうだとイメージしていた。
参加者の顔ぶれを見て、思うところもあった。
私情を挟むのは良くないけれど、一緒に走りたかったのに参加者名簿に名前が見当たらない人もいた。
悲しくて、寂しくて、心が揺れ動いたけれど、
また一緒に走るためには自分がリタイアするわけにはいかないという強い気持ちが芽生えた。一度リタイアすると数年は出場できなくなってしまうのでスタート地点に立つからには覚悟を決めて。
開会式会場のKKRホテルに向かう途中、そして到着後と知り合いに挨拶。人見知りなので程々に。A谷さんは荷物少なすぎだし、S原さんは給水十分で目がすわってるし、色んな人がいたなぁ。
暑くなる予報だったけれど、デポは過去2回とほぼ同じ。
第2CPの白鳥に、長袖、バラクラバ、手袋、ライト。
第3CPの荘川桜に予備の防寒具。
結果論だけど、今回は防寒はほぼ必要無く、むしろ第5CPに半袖の着替えがあったらなぁという感じだった。
当日の朝は冷え込みもなくて半袖Tシャツで待機していても問題ないレベル。これから暑くなると考えると気が重かった。
約20人ずつのウェーブスタートで、3分おきにランナーを見送る。ゴールの兼六園まで姿を見ることがない人も沢山いるんだろうなぁと思うとちょっと寂しい。
最終組スタートは静けさが漂う。少し寂しかったけれど、応援に後押しされ、
清々しい気分で名古屋城を後にすることができた。
予想通り最終組のランナーは基本ペースが速い。
自分の調子もそれほど良くないので、周りのペースを気にせず完走狙いでじっくり行こうと決めていた。
序盤からフルマラソン位の距離まで前後していたのはH澤さんとNプロ。
この二人と前後できているのであればそんなに悲観しなくても良いと思えた。
歩道の段差で足首を捻った時に右アキレス腱に痛みが出たところで一呼吸。
二人の背中は見えなくなる。
とにかく日差しがあって暑い。エイドでBuffやアームカバーに水を含ませても次のエイドまでに乾いてしまう。
第11エイドでは西瓜をこれでもかという位平らげる。
レジェンド的存在のJさんやYさんがいて昼間は無理せずに脚を残しておいた方がいいとアドバイスされる。
経験あるお二人からの言葉を受けて、ゆっくりでも大丈夫と自分に言い聞かせる。
台湾人ランナーが、昨年台湾を走っていたでしょ?といった感じで声をかけてくれた。
井上さんのように優勝したわけでもない、芸術家2人のように魅せる走りができたわけでもない、ヨレヨレの完走だった。
それでも覚えてくれているなんて嬉しかった。
また、台湾も行かなきゃいけないと思った。
K内さんは傷まみれで歩いていた。転倒して負傷したらしい。
スパルタの時といい、他の人の分の禍いを一身に引き受けているのだろうか。
過去2回K内さんとすれ違ったのは150㎞過ぎのエイドだったので、
あまりにも序盤すぎて驚いた。
第1CP:道の駅美並67.2㎞
13時25分到着
おそらく全参加者中真ん中位の到着。
胃の調子が良くなく、固形物は入らない。多くのランナーがぐったりして休んでいた。
その中にマッサージを受ける★川さんの姿を発見。
声はいつも通り明るいが、本人曰く全身がバキバキらしい。暑さによる脱水だろうか。
「200㎞位までには追いつくから」と言われ、その言葉を信じて先に行かせてもらうことにする。
今回目標にしていたランナーの一人だっただけに、前で突っ走ってもらわないとこちらの調子も狂ってしまう。
郡上市の気温計を見ると30℃。うーん、数字で見ると余計にしんどい。
上位が定位置のO島さんも暑さのためエイドで大休止しているご様子。完走狙いに目標を切り換えるとの事。
★川さんやO島さんがこの有様だとすると他のランナーは無事なのだろうかと気になってきた。
第19エイドのおふくろエイドでは、よのさんの歓待を受けて気持ちがほっこりする。
とはいえ、みぞおち周りがよじれるように痛むため、エイドの裏で仰向けになって休ませてもらった。
ミスターさくら道O西さんが、何か欲しいものはあるか聞いてくれたので、温かいコーヒーをお願いする。
ずっと冷たいものばかり摂取しつづけていたので、とても美味しく感じた。
白鳥まであと10㎞、陽も落ちてきてあと少しの辛抱だなと考える。
過去2回の参加と比べてかなり遅いペースだけど、意識的に休みを交えてながら進んでいるし気持ちに焦りはない。
白鳥手前で3年前に女子優勝のKさんとすれ違い「後半強いもんね」と言われて、
そうなるように今回も頑張らないと!と思うようにした。
第2CP:白鳥 106.9㎞
18時9分到着
到着は40番位だったと思う。ちょうどNプロがCPを出ようとしているところ。
とりあえず、よじれるようなお腹の痛みを解決すべくマッサージを受ける事に。
それからお粥と素麺、果物等をとり、ゆっくりする。
近くではOさんが吐き気で具合悪そうにしていた。この暑さだし無理もない。
暑くて必要性を感じないのだが長袖に着替え、シェルを腰に巻いて夜間装備を整える。
白鳥に到着するランナーとすれ違いの際にハイタッチしてCPを後にする。30分以上は滞在していたのかな。
陽は落ちて暗いけれど、長袖ではかなり暑い。気温計では17℃位だったと思う。
それでも袖をまくり、ピッチ数を上げて前に追いつこうとペースを上げる。
ひるがのまでの上り坂でT水さんに追いつく。
先頭争いをしてもおかしくないスピードランナーだけど補給が全くできずに力が入らない様子。
そしてそのすぐ前にいたNプロにも再会。表情も明るくまだ余裕たっぷりのご様子。
ひるがの分水嶺のエイドは一緒に到着したが、胃腸もすこぶる良好らしい。
おでんの大根しか食べられない自分とは違って、良く食べる。楽しんでるな、この人は。
ひるがのでは先着したS山さんに声をかけてもらったが、リタイアするとの事。
まだ余力がありそうなのに勿体ないと感じた。
O西さんからは★川さんのリタイアを知らされた。
S山さんも★川さんも、さくら道では2015年初出場の「同級生」。
今回は二人を追いかけるシチュエーションを想像していたけれど、それが叶わなくなって悲しい。
それでも、嬉しいこともあった。以前に某マラソン大会の帰りの電車で偶然一緒になった方が、
ひるがのでスタッフされていた。「どんどん順位を上げていって凄いね!」と笑顔で声をかけてくださった。
さくら道が繋いでくれた縁を感じることができた。
これがさくら道、色んな事が起こるけれど全部楽しもう、絶対にゴールしようと明るい気持ちになれた。
荘川桜までの道のりは下り基調。満開の桜を楽しみにしながら可もなく不可もないペースで気持ちよく進む。H澤さんと久々にすれ違うが、とても眠そうだった。
さらに一人に追いつき、盛大にライトアップされた荘川桜に迎えられた。
過去の2回と比べても満開の桜。暑いとはいえ今年は運が良いのかもしれない。
第3CP:荘川桜 143.0㎞
22時49分到着
先着していたランナーが二人。一人は自分と同い年でスタート前に声をかけさせてもらったランナー。
うどんと飲むヨーグルトを補給して少し調子が出てきたかなと思えた。
防寒具を用意していたけど全く必要なさそう。薄手のシェルもいらないだろうと思い、CPに預けることにする。
失速して動けなくなることはないという根拠のない自信があった。ちょっとリスクがあるかと思ったけれど…たまには調子に乗ってしまおうと。
電力館エイドでは缶詰の桃が美味しく感じられ無駄に食べてしまったような気がする。
平瀬温泉エイドでは先着していた二人のランナーが滞在していた。
ここでは、到着ランナーの名前と到着時刻が分かり、ターゲットを選定する重要な場所(笑)。
自分の前に20人以上ランナーがいることを確認できた。まずH一さんに追いつきたいと思った。
その事をエイドの人に伝えると、そんなに離れてはいないと思うとの事。
目標があると自分が前に進む力になる。
ここから立て続けに先行するランナーに追いつく。
まず、鉄人U澤さん。声をかけると虚ろな目をしている。ニコニコしている表情しか知らないのでかなり意外だった。とても貴重な経験(笑)。
そしてH一さん、T島さんのコンビ。H一さんは握手した手が冷たく、元気が無さそうにも見えた。
「怪人」と呼ばれるKさんのユニフォームで前半から攻めていたようだ。そういう気持ちがカッコイイ。
白川郷の一つ手前のエイドではA谷さんを見かけたが相変わらず元気そうだ。
男性二人を従えているご様子だったし、トイレ休憩するみたいでその場からいなくなってしまったので声はかけず、
静かに先に行かせてもらうことにした。あまり男性が周りにいすぎても迷惑だろうし(笑)。
エイドの位置が変わり、危うくコースを間違えそうになったが、すぐに軌道修正。
静けさの漂う白川郷を一人進むのは悪くない気分。
この道を一人で進むのは実は初めてだった。3年前はJコーチ、2年前はY谷さんとだった。
第4CP:白川郷 172.6㎞
2時9分到着
この時点で11番目の到着だったらしい。単独走が続くが荘川桜から10人くらいのランナーに会えたし、エイドの力もあって気持ちは保てていた。
胃の調子が悪くて何も食べられず、温かい飲み物を頼んだ気がするが覚えていない。
かんなかべに向かうトンネルではふらふらと歩いているA子さんを発見。
声をかけても目が虚ろで、力なく「頑張って」と応じてくれるのが精一杯だったようだ。
自分も調子が悪いけど、まだマシだと思えた。
2年前はこの辺りから強風にさらされていたな、と思い出し、今年は平和だなと感じた。
ささら館の一つ手前のエイドでは、H吉さんとK崎さんがスタッフをされていた。
ランナーとして走っていない事に違和感を覚えながらも、温かいココアをもらい元気が出た。
次のエイドまでは短いよと、H吉さんが気持ちよく送り出してくださる。
ささら館エイドでは、U田さんを発見。はるか先にいると思っていただけにびっくりした。
五箇山までの距離を計算して、この胃の調子じゃカレーは食べられないなとボヤいていると、
スタッフの方が胃薬をくださった。胃の回復を祈りながら先に進む。
ささら館を出発するとU田さん、K藤さんと前後しながら進む。
K藤さんは上り坂でも着実に走っていて強い。女性はやっぱり強い。
高千代エイドでは温かい昆布茶が胃にしみる。
Y岡さんがいて「すごい追い上げてるよ」と讃えてくれたのが嬉しかった。もうボロボロだし、周りのランナーがさらにボロボロになってるし喜んでる場合じゃないけど。
この辺りから夜が明けて明るくなってきたのでライトを消した。
五箇山にたどり着くまえに明るくなっちゃったなあ、とやや反省。
五箇山タクシーエイドに到着しても、胃の不調は治まらずカレーを食べる気になれない。
充分に補給できずにヘロヘロで登り坂へ。
2年前は強烈な追い風による援護を受けたが、今年は無風。
ひたすら歩いて九十九折の坂を登っていく。
登り切ったエイドは、落武者エイドとよばれている所?不思議な踊りを披露されたがどう反応して良いか戸惑う。
披露困憊だったので、明るい気持ちに盛り上げようとしてくれているのは有難かった。
補給ができていないため力が入らないのと、脱水気味で脚が攣りそうなのとで、
五箇山トンネルも、大鋸屋までの下り坂もペースが上げられない。
本来であれば下り坂はペースアップのチャンスだけど、早く下り坂が終わって欲しいと祈りながら走っていた。
それだけ脚が終わっていた。
第5CP:大鋸屋 212.0㎞
7時28分到着
過去2回と比べても1時間以上遅い到着。それでも8番目の到着。
自分だけではない、今年は皆苦戦しているのがよく分かる。
これから暑くなりそうで不安しかなかった。加えて、走り出しに左膝にキリキリとした嫌な痛みが出た。5年前に某大会でリタイアした時と同じ痛みで、ここから先は走れなくなることも覚悟しなければと感じた。
だか、幸いなことに杞憂に終わった。歩きと走りを織り交ぜ、祈りながら進んでいたら次第に痛みが治まってくれた。
福光でようやく心地よい空腹感が出てきた。
エイドの手前で注文を聞いてくれたのでうどんを頼んだ。久々の固形物が胃にしみて最高に美味しい。
その事を学生ボランティアに伝えると、とても喜んでくれた。ありがとうの言葉で明るい気持ちになれた。
福光を出ようとする所で後方からT島さんがやってきて「よう!」と声をかけてくれた。その後、一定の間隔を置いて、エイドですれ違うということを繰り返しながら15kmほど進んだ。
お陰で集中力を保って進むことができたが後ろから追われることはあまり慣れていないので、どっと疲労が出た。
2年前、大会中止で回収された地点を過ぎるとゴールを目指せる事に喜びを感じた。あの時はスパートするために余力を残していたのに対して、今はもうペースを上げられないほどボロボロだけど恥ずかしくはない。
どうしてもすぐ後ろのT島さんが気になってしまったので、先にいってもらうようにお願いした。自分のリズムで行きたかったので、T島さんの姿が見えなくなるまで、ここまでを振り返りながらまったり歩く。
最終エイドで西瓜を食べて最後の一踏ん張り。早くゴールしたい気持ちとゴールを目指す瞬間をもう少しだけ味わってもいいかなという気持ちが7対3くらい。兼六園に近づいても不思議とこみ上げるものはない。淡々とやるべきことをこなす感じだった。
Finish:兼六園 250km
12時02分到着
2回目の完走、2年前の忘れ物を取りにこれたのだろうか。否、今年は今年のさくら道の物語があってこの時しか感じられないものがあった思う。新たな出会いも、再会できない寂しさも、喜びも苦しみも、全部大事にしたい。また、この舞台に立てますように・・・。
※2019年大会も迫ってます。今年も頑張ります
3回目の完走を!
