歯周病治療をわざとやらない歯医者が多い・・・?! | シンガポールで歯医者さん Dr.Yumiko's Journal 

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私は歯周病専門医ではないけれど、卒後歯周病科に行った事も手伝ってか、歯周病治療は駆け出しの歯医者の頃からよく行ってきました。

 

フラップオペと呼ばれたりする歯周外科手術とか、GBRとか呼ばれたりする歯周再生治療術とかね。

 

そもそもこれらの歯周病治療関連の手術は、インプラント治療との関連性も強いので、インプラント治療も駆け出しの頃からよく行っていた私にとっては、その影響からもよく行ってきている私の得意とする歯科治療の一つです

 

と、ここまでは前置きです。

 

 

 

さて、この記事のメインテーマは何かというと、タイトルの通りですが、

目の前の患者が歯周病を患っているとたとえ認識していても、歯周病治療をしない、または放置している歯医者が、意外にも巷には多いんじゃないかな?

と、思ってしまう実際についてです。

 

 

例えば、私はこのような患者さんたちを最近目の当たりにしました。

 

 

 

①他院にしばらく通っていて、うちに転院された患者さん。

 

酷い歯周病に罹患していて、このままだと抜歯せざるを得なくなる状況なのに、他院では「これ以上は奥すぎて(深すぎて)掃除不可能だからこれ以上は何も出来ない」と言われ、やられるのは通常のクリーニングに毛が生えた程度のものを時々するだけであったそうな。

 

私にしてみれば、これでは何の歯周病改善になっていないといった有様です。

 

そうではなくって、通常であれば、深い歯周ポケットの中を掻爬するまずは非外科的に。そして次には外科的に。つまり歯茎(フラップ)を開いて行う徹底的な掻爬術といった治療の流れを行っていくのに・・・。

 

そして、ここでもし条件が揃っていれば、歯周再生術を組み込む事だってここで率先して行うことだってする。

 

なぜならば、こうした流れが、世界共通の一般的な歯周病治療の流れだからだ。

 

でも実際には、その歯周病治療の流れを知らないのだろうか?と思わざるを得ない歯医者が意外と実際には多いような気がする。

 

それとも、知ってて単に何らかの理由で知らないふりしてやらないだけなのか?

 

私はよくわからない。

 

 

 

②日本で20年以上もずっと顔馴染みの歯医者に診てもらっているという患者さん。

 

シンガポール滞在中にどうしても応急処置が必要になったということで、うちを訪れた。

 

口の中を見ると、インプラントもすでに数本入っているのに、全くと言ってよいほど口全体の歯周病の管理がなされていない酷い有様。

 

歯周病管理されていないから、入れたインプラントもすでにダメになってる。

 

それだけでなく、残存する歯もその数本がもうすでに重度の歯周病で抜歯の近いヤバい状態。

 

この患者さん、これまで歯周病で歯が抜け落ちるたびに、何とか残りの歯にアンカーをかけるかたちで補綴をしたりインプラントを入れたりしてきたようですが、依然、歯が抜ける原因の歯周病に対しては何の治療もなされてない状況なものだから、結局はこの先も今までと同じ連鎖を繰り返し辿っていくだろうことが、私には容易に推測されて仕方がありませんでした。

 

次はこの歯がダメになって・・・、それで今度はこんな補綴が入って・・・、すると今度はあっちのこの歯がダメになって・・・という感じに。

 

結局エンドレスなんですよ、おおもとの原因である歯周病を抜本的に治さないんであれば!!

 

でも、なぜそもそも、そのおおもとの原因が治されてないの?いや、治そうとされた形跡が一切私には感じられないのか?

 

 

 

これら二つの例は私が実際に最近お目にかかった実例で、この記事を書く原動力となった実例です。

 

 

でもその他、ぶっちゃけ言うと、こんな例もありますよ。

 

私も崇拝する審美の権威だって昔、私が聴講したセミナーで自らこう言ってたからね。

 

「俺は歯周病は診ない/やらねーから・・・」

 

 

 

 

私が何が言いたいか、わかります?

 

これです↓

 

歯周病治療を無視っている歯医者が、意外と巷には多いかも?!

 

 

 

 

素人さんからしたら、「歯医者」といえば歯に関する治療なら何でもオーソドックスにやってるって感じかもしれないけれど、実は歯医者一人一人には、得意分野と非得意分野、そして、よく知る分野とそうじゃない分野があります!!

 

そこで、歯医者が自分の非得意分野やよく知らない分野にぶち当たった時、「じゃあこの別の歯科医を紹介するから、そこでこの治療は受けてきてね」と目の前の患者を別の歯医者に紹介するのならよいのですよ。

 

でも、上の事例①の様に、本当ならこういう治療法があって、こうしたら治るはずだったのに、自分に知識がないと言った理由だけで「これ以上は治療不可能」と言い繕ってしまって、そこで治療できる可能性を終わらせてしまうのはね、流石にどうかと思うわけ・・・。

 

信じている歯医者に「これ以上の治療法はない」などと言われてしまったら、患者は「ああそうなんだ〜、じゃ仕方ないね・・・、」て信じてしまうじゃないですかね?

 

すると、実は抜かなくてもよい歯を、抜かれる羽目となってしまってたりするんです。

 

 

 

また、歯周病はSilent Disease(極限まで自覚症状がない)だからこそ、歯医者が歯周病への罹患を指摘しない限りは、患者さんはその事実を極限まで知らないまんまってことも多い。

 

そこでもし、あなたの歯医者が歯周病治療を知らない/得意としない歯医者だったならわざとその事実を患者に通告しないってことだって実際には意外と多くあるのですよ。

 

上の事例②のようにね。

 

でもこの事例は一方で、20年も同じ1人の歯医者を信じすぎる・・・ということに潜んだ危うさへの警鐘なのかもしれませんが・・・。

 

本当なら酷くなる前に未然に進行をストップできたはずであろう歯周病なのに歯周病治療を軽視する歯医者によってわざと、早い段階での歯周病の診断と必要な治療がなされたなった結果、気づいた頃には後戻りのできない酷い有様に・・・。

 

この辺の理由にはきっと、「歯周病を深く追求したことのない歯周病知識の少ない歯医者」という歯医者自身に起因する理由以外に、歯医者しか知らない歯科業界の水面下に潜む真実に起因する理由も実はあったりするのだけれど・・・。

 

つまり、、、

 

歯周病治療を真面目にやるよりも「補綴治療やった方がぶっちゃけ断然儲かるから!!」といった、経営上の理由!?!?!

 

 

やっぱ、歯医者業界は一般的に言って、補綴の治療費が高い!!

 

それで儲けている歯医者がほとんどじゃないかな?

 

でも、純利益率のことを考えると、反対に補綴は他より低いんだけど・・・。

 

究極な話、「歯周病で歯が抜けてしまえば、その分必要になってくる補綴でがっつり儲けられるから、歯なんて抜けてくれた方が歯医者には都合がいいんだぜ・・・」て感じですね。

 

あ・・・、ちょっと話がずれてしまいましたね(笑)。

 

 

 

というわけで、本日の記事のまとめとしましては・・・、

 

 

意外に、きちんとした歯周病の診断とかきちんとした歯周病の治療とかって見落とされたり軽視されたりしていることが多いから、素人の皆様方はお気をつけになってね〜!!!

 

という私からのアドバイスでした。

 

 

 

いやホント歯周病って、虫歯を放置するよりも、実はもっとエゲツナイ存在かもしれない・・・。

 

と、歯周病を放置状態のまま歳を取ってきている高齢の人の口の中を診て、実際そう思ってしまいますもの。