その後…。 | シンガポールで歯医者さん Dr.Yumiko's Journal 

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歯の美と健康の秘訣を知ってもらうための、歯医者が率直に綴るブログ❤︎ 2009年1月よりシンガポール
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前回のブログ記事から4日が経過した今日、

その4日間のうちに、うちのイギリス人の歯は、

あっという間に大きな変化を辿ってしまったので、

その結果について書いておこうと思う。

(それも今日、書かずにはどうしてもいられなくなくなった衝動的な出来事もあった為なんだけれど…。)

 

 

手っ取り早く言うと、

4日前のあれから、日に日に歯の調子は悪くなり、

(つまり、痛みが日に日に増したってこと。)

昨晩は、あまりの痛みによる苦痛で、

薬も効かず、寝られず、

深夜まで、悶え苦しみ、悶絶躄地していました・・・ガーン

彼がこんなに苦しむ事は、昔、フランス旅行した際の

Shingles(帯状疱疹)以来。

 

まるで、歯科の教科書で学ぶ基本の歯髄炎の状態そのまんまでした。

 

私は遠にこうしたものは経験済みだし、

いざこんな身近で歯髄炎を起こす人は、

患者さん以外では久しぶりでしたね。

 

 

さて、私も彼も共に歯医者で、私なんか現役バリバリの歯医者

…なんだけど、

こればかりは歯医者器具&設備一式がないと、

どうしてあげる事も出来ず…ショボーン

歯髄炎や急性根尖病巣の痛みには、

あまり鎮痛剤も効果ないんだよね・・・。

 

そんな彼、突然夜中に起き上がったと思ったら、

キャビネットのウォッカを取り出し飲もうとしてた。

私が「なんで?」と聞くと、

「アルコールに頼ると痛みがDisguise出来るかな?と思って・・・」

 

え?まじでですか?!?!?

私:「その痛みには、キンキンのアイスキューブで冷やすのが、一番効果あるんだよ!」

え、あなた元歯医者なのに知らないの???←と言いそうになる私・・・。)


彼「え、そうなの?」

と早速、氷を口にあてがう彼。

すると、その効果てきめんさに、まんざらでもない様子ラブラブ

 

(私の心の中)「歯が丈夫な歯医者は、こんな対処法すら知らないんだ・・・ガーン。」

「私なんか、ティーンエイジの頃に、自分で発見して以来、経験済み故、歯医者になる前から知ってたわよ・・・笑い泣き(←何の自慢にもなりませんね…。)

 

 

 

さて、そんな今朝はもう歯髄の痛みのピークを越え(=歯髄が炎症により殆どお陀仏したから…)、

痛み加減は減ったけれど、

歯医者ゆえにそうした背景にある生体のプロセスについてはそりゃ知識があるので、

もうこうなったら、RCT:Root Canal Treatmment/根管治療が絶対必要となるのは常識範囲。

早速CBCT撮影を行い、近日中のRCTに向け、

既に準備を開始しました~!

 

 

 

そんな折の、

いよいよRCTが本格的に現実的になって来た今夜、

彼とRCTについて話している時、

彼がこんなこと↓を私に言って、討論が始まった・・・。

 

彼:「Dr.Yumikoにとっては、2h/1sessionのRCTが通常らしいけれど、僕はそんな長時間口を開けてるなんて耐えられないから、1hMAXにしてよね。」

 

私:「でも、CBCT画像をチェックしたけれど、あなたの根管治療は複雑で難易度高度になるから、1hずつの治療じゃ先が見えないし、中途半端だらけになっちゃうよ。そうじゃなくて、2hせめても頑張ってくれたら、ある程度は臨床的にもキリがいいところまでは進めるから、頑張ってよ!しかもその方が治療全体としては、最低限の来院回数で効率的に終われるし、結果にもより期待できる。」

 

彼:「いやいや、僕は今までそんな長時間口を開け続けた経験がないし、絶対無理!JapaneseはTorture(拷問)に我慢強い国民性だけれど(←彼の固定概念)、欧米人(=イギリス人)はそもそも無理だからね。僕は英国人だからJapanese流は出来ない。」

 

私:「でも、私はあなたの根管治療に責任を持ってベストの結果を導くよう、あなたの事を考えてそう言ってるわけ。どのみち、近親者価格(殆ど無償サービス)で治療を受けるわけでしょ?それに、今、患者さんのアポで多忙な状況故に、通常診察の時間外に特別に診療してあげようとしてるわけじゃん。なら、施術者である私の意見にある程度従ってくれないと困るわ。」

 

彼:「患者の”長時間治療はやりたくない”という要望に合わせてあげるのも、プロの歯医者の心意気ってもんじゃない?自分の歯医者としての意見ばかりを患者に押し付けてたら、患者さん逃げてくよ。」

 

私:「私は自分の患者さんがそう言うなら、治療はその時点で打ち切ってあげているし、そこまで自分の意見は通さない。しかも、そうした私の治療スタイルに賛同を示せない患者さんなら、歯科医師は他にもたくさんいるわけだし、わざわざ私は引き留めてまで患者さんに私の元で治療を受けろ!となんか押し付けないよ。そうした人は、よその歯科医院へ結局は行ってるし…。」

 

彼:「でもそれって、自分の都合重視で患者の気持ちを無視してるよね。それじゃ、歯医者としてはどうかな・・・と僕はアドバイスしているだけだよ。」

 

 

xxx!!!

 

 

 

 

・・・と、討論が過熱してしまうのはいつもの事で…。

 

そういうのは、私たちには結構日常茶飯事的にあるのですが、

なんだか今回は、

 

身内関係故、無償で特別に治療を受けに来る気満々の彼と、

 

それでも、治療の成果や成功といったものには、

かなり神経質になっている、治療を施す側の歯医者の私、

 

という立場の相違から、

かなりまたいつも以上に白熱してしまいました…。

 

身内特別治療費で治療すると言えども、

それだからこそ故に、余計に神経質になってしまうのは、

私の几帳面な気質が故の考え過ぎかしらね?

 

 

私の気持ちとしては、

近親者身内故に、そうした恩恵が受けられることに、

ちょっと感謝的なものを態度に表してくれるなり、

ならば、私のやり方というものに、もうちょっと従ってくれてもいいんじゃないか?

て事…。

 

到底、英語で英国人との討論なんて、

日本育ちの日本人の私には、Disadvantageがあり過ぎ!なわけなんだだから、

彼はいつも優位に立っていられて悠々なんだろうけれど、

そこはさすがに私も、意固地な気質が許さないって感じで・・・。

最近では収まりどころ知らず・・・かも?

 

 

 

結局は彼は(今まで歯が丈夫で悩み知らず経験知らず故に)、

突然歯が歯髄炎になってしまったという事に対するショックさと、

長時間口開けてるという苦痛な治療が嫌で嫌でショックでショックでたまらないらしいゆえに、

余計にイライラしているんだろうとも。。。

 

 

何だか私も相当今夜は、

同じ歯医者なのに、同じ歯医者に対しそんな扱い?

的に、イライラムカついたので、

こうしてここに書いてしまいました~チュー

 

 

CBCTでの、彼の当該の根管状態の、

なんともまぁ複雑な状態というアセスメント結果も重なって、

もうこんな気持ちにさせられるくらいなら、

他のスペシャリストにでもやってもらえばいいんじゃないか?

…とまで、今は思ってしまっている、

根管治療には比較的普段からパッションがあるにもかかわらない、私の気持ちでした。

 

 

さ~、どうなるか!

乞うご期待。

(なんちゃって…。)