何だかね、気になる歯があったのです。
こちら↓
どう考えても、この詰ものの中で虫歯になっている様相。。。
レントゲン写真を見てみても、怪しい!!!
ということで、この部分の詰め物から削っていくと・・・
やっぱり!!!
虫歯がありましたよ~!
中は虫歯で侵されて、歯がボロボロに
↓一通り虫歯を取り除いたところ。
そして、
同じように、コンポジットレジンで充填しました~↓
はじめと全然見かけが違うでしょ?
↓ほら!もう一回よく比べてみて。
このような状態の歯がお口の中に発見された場合には、
中で2次虫歯が再発している可能性が大いにあるため、
痛みといった自覚症状が出る前に、(←これ重要!)
歯医者さんできちんと治してもらって下さいネ
それにしても、
なぜ、この2次虫歯が詰め物の中に出来てしまったかというと・・・、
この虫歯の治療を行った、歯医者による虫歯の削り残し!!!
これしか考えようがありません。
もし、その時にきっちりと虫歯を取り切ってちゃんと内部が除菌出来てきれさえすれば、
この患者さんは今頃、こうした2次虫歯による再治療をしなくて済んでいたはずなのに・・・
日本の国民歯科健康保険診療制度の、
薄利多売的な歯科医療行為の結果、
1個1個の基本的な虫歯治療でさえが、きちんとなされていない!!
残存する虫歯をよくよく確認もせず、
そのまま適当に詰めてしまう・・・
というのは、
私たちが歯科大学で学んできたことでは決してないはずなのに!
パパパッと、15分や20分そこらで、
痛みも一切感じることなく虫歯を治してくれたら、
患者さんは一見大喜び!
「この歯医者は治療が早くて痛くもなくてイイわぁ~」
なんて大きな勘違いをしてしまいやすいのがオチ。
治療中と治療後、痛みがないのは、
虫歯部分と虫歯じゃない部分のすれすれの境界線に達していないからであって、
(つまり、取らなければならない虫歯がまだそこには残っているということ)
パパパッと治療が素早いのは、
虫歯が完全に摂り切れているか詳しく確認していないから。
(つまり、大体の匙加減で削り終わりそのまま詰めているということ)
患者さんは自分で自分の歯の中がどうなっているかだなんて見えないしわからないから、
痛みがなくて素早く治療をしてくれる歯医者なら、
「わぁ~!この歯医者上手」
と、簡単に位置づけされてしまうのでありますのよ。
しかもね、
虫歯の取り残しが今回のように明るみになったり、
また、痛みを自覚するようになるのって、
その治療から5~10年くらいのスパンが経過してからのことだから、
結局その頃には、患者さんにとっては、そうなの的なものであって、
もう結局は、それを治した歯医者にしてみれば時遅しであり、時効なのである。
しかも、その時の歯の不調で、その患者さんが再び同じ歯科医院に帰って来たものならば、
その歯医者にとっては増患に繋がるわけだから、ラッキーとまで思うにいたるのです。
悲しいよねぇ・・・
もうそんなの、保険歯科医療の現場では、
今までいっぱいいっぱいあったに違いない。
現に私のお口だってそう。。。
中高生頃にした虫歯の治療で今現在無傷で残っているものなんて、もうすでにない状態なのですもの。
海外にて経験した方なら納得しやすい点かもしれませんが、
日本の保険制度による歯科治療は、他の先進国からしてみると以上に低価格過ぎます。
そんな状態で、質の良い歯科医療がそこで提供されているかというと・・・
いやいや・・・。
世界のレベルから引けを取らない一流の良い治療をされている日本の歯科医師たちは、
決して自分の治療を安売りすることはないですから、
保険治療制度がはびこる日本でいてさえも、自由診療に限定した治療を行っているはずです。
私の患者さんにも、
「日本では保険制度での歯科治療はやめておいた方がイイとは聞きますね・・・。」
と言う患者さんも事実いらっしゃいます。
日本人は職人肌で器用で・・・というのは、世界で共通のイメージ。
だから、本当はよい治療を行える歯医者は沢山いるはずなのに、
保険制度というしがらみの影響なのか、それが発揮されていない歯医者が多いのかしら?
私はね、今シンガポールという異国で日本人の方ばかりを診療してもう10年近くになりますが、
本当に、日本の歯科医療保険制度のそういうところ、
ナンセンスに感じて仕方がありません。
安価でパパパと素早い歯科治療・・・、
う~ん、これが良い歯科医療の実態だとは勘違いしないで頂きたいです。
そして、高額な歯科治療なんて自分には受けられる余裕がない、というのならば、
治療されなくてもよいように、虫歯や歯周病を自分自らで徹底して防げばよいのです。
(↑結局結論はココネ)
自分の歯の健康には、ちゃんと責任を持つことも大切ですぞ
Love & Protect Your Teeth