夏合宿も9月に近くなると、台風が訪れる。
昔は台風と言えば、秋の風物詩だったのだが、最近は夏や春に
来ることもある。
熱帯化の傾向か。
食当の永井。
南太平洋で、台風が発生して、明後日には、館山直撃らしいです。
おっしゃ、杭を打って、船を船台に固定しろ、
で、1年、2年は夜間のウォッチな。
船の船台の前後左右に、杭を打つ。
で、船台から船丸ごと、アンカーシートで固定する。
ぎちぎちにね。
こんな時には、海に出れない。
1年から3年まで、合宿所に引きこもり、風の様子を窺う。
ビュ~、びゅ~!
徐々に風は強まる。
あけっぱなしの合宿所の窓なのだが、ガラス窓、雨戸を閉めて
警戒する。
ブオォーン、ぶろろろろ~ん!
自然の脅威は、合宿所さえ吹き飛ばしそうな勢いだ。
数年前の秋合宿の光景を幹部が話す。
あんときゃ、うちら一年だった。
台風6号が、三浦半島を直撃してな。
勿論、船も、固定してあったのじゃが、それが浜へ行ってみると、
船が、トタンが、いろんなものが木の葉のように舞い、散り、
漁船は、海を彷徨い。
自然の前に人間の力は無力だったぞな。
回想録。
そんな話を聞きながら、ウォッチは、浜に様子を見に行く。
大丈夫です。まだ飛ばされてません。
浜から押し寄せる風は半端ではない。
雨交じりの痛めつけるような風。
歩くのもままならない。
1h交代で浜に見に行く。それが、ウォッチ役。
幹部もたまに見に行く。
ラジオで、台風の進路を聞く。
どうやら、南にそれ、上陸は免れたようだ。
夜中3時、ようやく眠りに着く。
5時起床。
眠い目をこすり浜に出かける。
いろんなものが打ち上げられている。
材木やら木くずやら家庭用品やら。
台風一過のピーカン。
でも、風は20mは下らない。
砂浜を渡る風の速度が現象でわかる。
普通の風、10mの風になると浜の砂が飛び始める。
それを超えると、海水が飛び始める。
20mは、立つのもやっとな勢い。
しゃーない、今日は全員丘勤。
ということで、休養日となる。
車で来ていた、1年の厚のジープに乗り、台風を見に行こうぜ、
という話になる。
館山を南から東に海岸線を走らせると、白浜がある。
岩に押し寄せる波、ざば~ん!
それはそれは恐ろしい波の大きさ。
引き波ってやつだ。
白ナガスクジラ10匹。
海がごっそり削れて、浜にザブーン。
翌日、まだ引き風が残るものの出廷。
いい南風とうねりの練習になる。
レース艇470、スナイプがそれぞれ3杯、練習艇が2杯。
畔柳のクルーとして練習艇に乗ることになる。
夏合宿後半というのに、未だにスキッパーが美味くならない。
※見た目で言うと、宅八郎の腹が出た感じ。
案の定、練習途中で沈。
沈って、ヨットがひっくり返ること。
ひっくり返っても、沈みはしない。浮く素材だから。
で、ひっくり返ったら、センターボードに乗り、まずは真横に起こす。
マストが海面に平行ね。
で、センターボードに乗って、舳先を風上に向けて、起こす。
せーの、そらよ、せーの、そらよ。。。
で、起きるのだが、起きた瞬間に、船の中に入らないといけない。
だが、畔、腹が重いので、船に乗れずに、逆側の沈。
ぶら下がっているので、また、マストが下に向く。
沈の往復ピンタだ。
数回繰り返し、やっと上向きになる。
でも、コックピットの中は水浸し。
洗面器でくみ出しても意味がない。
底に、ベーラーという弁が着いている。
アビームで走る。
一番スピードが出る走法で。
そうすると、このベーラーから面白いように水が、海に帰っていく。
キュキュコキュキュ♪
数分走ると、水がすっかり抜ける。