お盆に、10数年ぶりに昔の友人とあって飲んだ。


一人は毎年あっているが、この不景気といえど相変わらず。

リーマンで不動産はヤヴァいはずなのに、彼の会社はそうでも

ないらしい、ぼろ儲け。

もう金銭感覚が一人だけ違っている。

最近、口では出さないが、周りを見下し態度が出てきていた。


彼曰く、

「介護?大変らしいけど、他の仕事に比べれば同じことの繰り返

しで楽なんでしょ?採用の口も多いんだし、これから大きい

ビジネスになるんだろうからすぐ給料もよくなるんじゃないの?

辞めちゃダメじゃん!」


確かに食いっぱくれはないし、余程のことがない限り解雇はない

だろう・・・何事も無欲ならそれでいいだろう。



介護保険制度がどういう仕組みで成り立っているか分らない人程

介護は今後大儲けの仕事になると考えている。

(経営する立場が施設経営の仕方によっては儲かるんだけどね)





国、市町村9割、本人負担1割。

介護者の給与上げたいけど、そのお金どこから捻出する?


a.40歳~の介護保険料引き上げ、または天引き年齢引き下げ

b.市町村の負担で介護料引き上げ

c.本人負担2割

d.介護保険料以外で国が捻出

       ・

       ・


まぁ、他色々考えられるけれど、どちらにせよお金の無い所から

の捻出だから反対は起きるだろうし、国民年金のように払わない

人も出るだろう。

団塊世代がサービスを受ける頃にはその負担を結局若者がしな

ければいけなくなる訳で、借金だらけの国も財政難の市町村も

出したくはないだろう。


本人負担を2割にすればお金のある人と無い人でサービスを受

けられる人とそうでない人に大きな差が出る。

勿論生涯、年金が確かな額が貰えるかも怪しい時代な訳で・・・



俺の勝手な想像だが、結局老人の面倒を見るのは家族に移行

し、家族で面倒見ることで税金等の控除程度で、施設は確実に

多くなる一方、別途自己負担費用が高い施設か、もしくは人件

費削減されたEU諸国にみられるような外国人介護士の多い

施設になるような。


スウェーデンのように消費税25%や福祉の高い税収などで

国庫を固め、かつ介護休暇などが認められていて形上均衡が

取れた国ですら外国人介護士を遣っているのだから・・・

勿論、現在介護福祉士を持っていて職歴も高く、有望な人は

残れるだろうと思うが、まだ介護福祉士自体地位も低く、

看護師ほど臨床や実務がなくても取れてしまっている人がいる

以上、しばらく厳しい目で見られる。

そういった意味で、今ヘルパー始めの人は余程立ち回りをよく

していない限り、「使い捨て」になると思った。

妻がパートで働く分にはいいけど、それで生計を立てるには

難しいね。




まぁ、そんな話をしても今現在お金に不自由してない人には

他人事。




で、もう一人は大学卒業後12年間働き続けた会社を辞め

休職中。一度民事再生を受けた会社で、年々減少する給与

とサ残業の山でやりきれなくなったらしい。

失業給付が切れたので今月から宅配便の集荷場の深夜

の仕分バイトをしているといっていた。

彼は年齢的にはひとつ上なので36歳。やはり都会といえど

暗黙の年齢制限で面接すらされないことの多い実情に

苦しんでいた。



しかし、健康でかつ書士や宅建もあるため、それを生か

した会社に入りたいらしい。


ただ、彼の弟たちも介護の業界に入ったらしいが、実務

経験なしで施設の管理職に就き、人事担当をしていると

聞いて俺は唖然とした。


給与もいいらしい。


まず普通にはありえないお話。



彼本人は深くまで言及しなかったが、彼の父親は某国家

公務員のイイトコまで上りつめた実力派。その父親の

”お力”をお借りしたいという施設側との暗黙のコネ就職

のようだった。勿論就いて仕事が出来る人ならそれに

越したことはないが・・・


それを聞くと、現場で月12万程度でヒィヒィ言いながら

結婚考えられず生活もやっとな暮らしを、一生したいとは

思えなくなるわな。

例え爺さん婆さんの世話が好きでも、わが生涯を捨てて

までという勇気は、俺にはなかった。




だが、彼の弟たちはそれで乗り切っていたが、彼は親の

コネで仕事に就くことは嫌がっていた。


しかし、親頼みだと法律事務所にも口利きが出来るらし

いので多分、そうなる方向に進むだろうとは思う。

本人は手段が気に入ら

ないとはいってはいるが、入って仕事が出来る人になれ

ば、それでいいじゃないか!と励ますしかない。

むしろ、そういう手段があるだけ幸せなんだよ、と。




俺は、親が製造業自営であちこちの外注としてやって

来た為、技術を生かそうと他社に応募しても面接で、

「ウチに入って技術盗んで、また親の後を継ぐんだろ?」

と相手にされないのだから。

どんなに継ぐ意思がなくてもね。




この数週間、なかなか希望の職の求人がない。


とはいえ、今の俺の職歴で探しても汎用系プログラマ

なんて田舎じゃ求人はもともと少ない。

実家でやっていたフライス・研磨など、製造系業種は

人を雇うほどの仕事すらない。


だからといって、体力的ハードな新しい業種に就くこと

もままならない。


都会では鬱の回復した人向けの求人窓口や、社内

での産業医の指示に基づいたリハビリ復帰もあると

聞いている。


しかし、ニュースの記事どおりに実際それが行われ

ているかは判らない。ただ、田舎より鬱や鬱復帰の人

に対する姿勢はまだ前向きである。

田舎は口にしたら最期である。


就職するに、静養期間でどんなに体力が減ってい

ても頭が鈍くなっていても、欝だったことは人には言

えない。


とにかく生活費のためにはアルバイトでも就かな

きゃいけないが、時期的に若い学生が優先されている。


しかし、自分を安売りしはじめたら後半の人生もそう

なるであろうと思う。


ただ、これでお盆、秋口になるとどこも仕事が無くな

って景気が悪化するのは毎年の流れからいって予想

がつく。



介護の仕事から離れて2週間。


求人誌をみたり、ネットをくぐったり。


ちょっとうつ気味になった。



34歳でハード過ぎる仕事じゃなくて採用される仕事な

どあるわけがないが。



この時期、うちの田舎は避暑地のホテルスタッフや、


高原野菜の収穫などの短気住込みアルバイトが多い。


無論、学生など責任感のない人はすぐ辞めていくらしい


が、大変な仕事でも今年は倍率も高そうだ。



逆説的ではあるが、仕事選ぶ選択の余地のない人に

集中しそうである。




俺の場合、鬱がほぼ治ったとはいえ、体力的にハード


なものや、精神的に負担の大きいものはまだまだムリ。



再発したら話にならない。



一度再発すると2度目、3度目の再発率は80・・・90%

とあがっていくらしい。



しかし、ゆっくり落ち着いて復帰するように!といわれる。



年齢的にも金銭的にも、のん気に過ごしている余裕は


ないのが現実。そしてこの不景気で仕事もない。




社会も医師も家族も心配しても所詮、他人事なので

あるから・・・