新型インフルエンザが感染拡大し、
関西では緊張が高まっています。
この間、「ちちんぷいぷい」でも取り上げられていましたが、
インフルエンザの症状には、
漢方薬の「麻黄湯」が効果があります。
ニュースにも麻黄湯のことが出ていたので、
リンク貼っておきます。
http://www.nikkeibp.co.jp/archives/353/353538.html
ぷいぷいに出ていた漢方薬局の方の説明は、
「インフルエンザウイルスを、家に入った泥棒と例える。
西洋薬のタミフルは、入ってきた泥棒を捕まえて やっつける薬。
それに対して漢方薬の麻黄湯は、
泥棒によって荒らされた部屋などを片付けて、 元の状態に戻す薬。
だから泥棒(ウイルス)がどんな奴であろうと、
起こってしまった状態に対して対処をする薬である」
という様なものでした。
とてもわかりやすい説明だと思います。
麻黄湯という漢方薬は、 中国の「傷寒論」という漢方の医学書に基づく処方です。
傷寒論とは、風邪やインフルエンザ様の
疾患全般に対する医学書なのです。
有名な葛根湯も、傷寒論の処方です。
麻黄湯は、
発熱し、汗が出ず、悪寒が酷く、関節が痛み苦しむもの、
すなわちインフルエンザの症状に効果がある薬です。
一連の症状を一つの病気の類型、「証」と呼び、
上記の場合は麻黄湯証と表現します。
詳しい薬の説明はこちらです。とてもわかりやすいですよ。
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se52/se5200132.html
漢方は生薬のブレンドなので、
証が変わればブレンドが変わります。
ですから、インフルエンザの症状でも、
汗が止まらない場合は、麻黄湯ではあまり効かず、
その症状に合った生薬をプラスしたり、余計な生薬をマイナスしたりして調整します。
SARSが中国で大流行した際、
SARSの症状の「証」を立てて配合した漢方薬で、
大きな効果を出した中医師たちがいました。
ですが、このことはあまり知られていません。
権威を持ち影響力のある西洋医の中に、
この効果を知る人間が少ないため、情報が広がりにくいのです。
また、漢方薬は穏やかというイメージがあるため、
こうした急性疾患にも効果がある事が信じられないのかもしれません。
何故こんな情報を書くかといえば、
「得体の知れないものへの恐怖」を、少しでも和らげてもらいたいからです。
ウイルスはどんどん変異していきます。
ワクチンを作っても、追いかけっこのように変異していき、気の休まることがありません。
東洋医学が焦点を当てているのはウイルスではなく、 人間の身体の方なのです。
その視点を持つことで、ウイルスの正体にかかわらず、
治療が可能になることがあるのです。
麻黄湯のことを、心に留めておいてください。
有名な処方なので、薬局に行けば入手出来ます。
- ルル内服液<麻黄湯> 30ml×3本
- ¥1,134
- JPS麻黄湯エキス錠N 200錠
- ¥3,990
ちなみに鍼灸でも同様の治療が出来、
麻黄湯証に相当するツボの配穴、手技により、 解熱や痛みの軽減が可能です。
それには中医学の知識が必要なので、
スポーツ鍼灸やトリガーポイント療法などの、
整形外科的治療をしている所では出来ません。
ただし、この状況で、
「新型インフルエンザの治療出来ます!」なんて
看板を上げる鍼灸師はちょっとKYかもしれませんね。
私には無理です。
隔離だ休校だと言ってる重大事なのだから、
むやみにパニックを起こすだけです。
でも「インフルエンザ」を治療出来る鍼灸師は意外といらっしゃいます。