聖獣ユニコーンはもはやただの仲魔ではなかった。



レベル21から丁寧に育て上げ、その多様な魔力に何度助けられたことか。。。

マハラギ、マハブフ、メディア、ディアラマ、ラクカジャ、テトラジャ、メパトラ。

加えて、息吹の具足だって??なんだその奇跡みたいなおまけは?!
ユニコーン、きみはまさに伝説なる聖獣だ。

僕のユニコーンへの思い入れは、他の仲魔とは確実に異なっていった。



もちろん、他の悪魔たちへも友情のようなものを感じてはいるが、この混沌の世界でとにかく勝ち抜いていかなければならない。


時には情を捨て、お互いを利用しあうことが必要な世界。

僕たちは生きていくために、お互いを上手く使いながら、協力し合っている。
僕は常に強い悪魔を作るべく、日々、悪魔合体を重ねていった。






だけどユニコーンだけは、、、彼だけはどうしても悪魔合体に使う気になれなかった。



新たなステージにおも向く度に彼のヒットポイントの低さが少々気になってくるものの、邪教の館では彼と別れる決心はつかなかった。


満月がくる度、生贄合体の組み合わせを繰り返し吟味するも、ユニコーンを使う悪魔合体になかなか決定ボタンを押すことができない。。。


そんな迷いの日々の中、ゴステンノウに促され、とうとう二ヒロ機構へ乗り込む日がやってくる。

二ヒロ機構では、堕天使ベリスが度々現れ、そう、呪殺系を使ってくるのだ。


「えっと、なんだっけ、、シールドを貼るやつ。。え?テトラジャ!?」


ラクカジャやタルカジャに比べ、なんとなく印象が薄かったテトラジャ。。

ユニコーンごめん。。。



君の類稀なる才能に対し、


「テトラジャだけがなんかピンとこないんだよな~、頑張って例の一瞬の閃きを待ってみるか!」

なんて言い放った日が思い出される。。。

君はあの時黙ったまま、困ったような、それでいて少し悲しい瞳をしたね。


夜魔キウンなんて、ムドが使えなければただの顔がデカいオカマだ。。。

緊迫感漂う戦いのさなか、そんな冗談目いた、余裕ともとれる感想が浮かんだ。





ユニコーン、君がそばにいてくれたおかげでね。。。

みんなよりどれだけ低いヒットポイントでも、常に君を召喚し続けた。



君にもっともっと高みをみせてあげたかったから。
君がレベルアップしていく姿を、、、成長していく姿を見続けていたかったから。



君とずっと、、、「仲間」であり続けたかったら。。。。







だけど、、、そんな日々に、、、


終止符を打ったのは、、、

君の方だった。。。








わたしの友達が死にました。



わたしの友達が死んだ。。。







わたしは彼女の悲しみを知ってる。
どんな悲しみだったか、どんな風に悲しんでたかわりと知ってる。






じわじわ、、、、、、




じわじわと、彼女は自分の悲しみを理解していきました。



そして彼女は悲しみに支配されていきました。

ありきたりな表現だけど、みんな悲しみや、怒りや、やるせなさ。
痛みや、後悔や恥ずかしさを抱えてる。。

だから彼女も知っていました。


みんなちゃんとそれを抱えながら、ちゃんと二本の足で支えてることを。
時には腕で。 時には体全部で。



だって悲しみばかりが人生じゃないってみんな信じてるから。
悲しみに耐えるのに値するものが他にもちゃんと存在することを信じてるから。


人生にちゃんと折り合いをつけて生きている。


そのことを信じることができている限り人生は続いていって、
できなければ幻に終わってしまう。




神様、彼女に一体何が起きたのですか?









きっと何も起きていません。





わたしは知っています。彼女には彼女が期待する何かが何も起きなかった。。


ただじわじわと。。


じ・わ・じ・わ




じわじわじわじわ。。。



虚しさが彼女を食い荒らしていきました。


わたしは彼女が突発的に自殺なんてしたんじゃないことを知っています。


目を瞑ると、
彼女が世界を去る瞬間がうかんできます。







たぶん、彼女は死ぬ瞬間、ほんの少し自慢げでした。

彼女は知っていたから。。。
もうすぐアレがやってくるって。。。


彼女の周囲の人間が、彼女を底抜けに欲する時がすぐにやってくるって。

それも悲しみに打ち拉がれて、自分の無力さに絶望しているだろうことも知っていたから。


彼女はそんなわたしたちに大いに浸りながらこの世を去っていったのだと思います。




さようなら、わたしの友人。
あなたの希望通り、わたしたちは底抜けに悲しみ、後悔し、そしてあなたを恋しく思っています。