
-あらすじ-
ゲームクリエイターを目指し、上京してきた百田モモ。未経験者の彼女を採用したのは東京・秋葉原にあるゲーム制作会社、G3。しかしモモが迎えた初出勤の日、出社したモモはその採用自体が間違いだったことを知る。G3にとって必要なのは即戦力のグラフィッカーで、企画者志望、しかも業界未経験者のモモを社長の月山星乃はどうしても雇えないと言う。
落ち込むモモの企画書に目を通した企画チーフ・天川は、なりゆきで手直しをする間にゲームの企画をひらめく。そしてそんな天川の後押しでモモはなんとかG3に見習いとして3ヶ月の試用期間が与えられたのだった。ゲームクリエイター・モモの歩む道は始まったばかり----。
久しぶりに大人買いして一気読みしました。マンガ大賞でも上位に選出され、ドラマ化もされてたみたいです。
中小ゲーム制作会社にまつわる物語で、「アキハバラ@DEEP」のようなオタク文化、表現規制に関する社会問題などを青春マンガの熱量で描いている仕事系マンガです。
ゲーム業界の華やかな一面と地道な努力によって成り立ってる裏側。仕事モノ特有の成功・挫折。個性豊かなキャラクターで描かれるチームワーク(月山ちゃんかわいい)。
2006年から2013年まで連載が進むごとに現実社会の動向も反映されているため、ネットの評判も2ちゃんねるからTwitterへと変わったり、据置型からソーシャルゲームへと業界の主軸が変化していくところなどもうまく取り入れられています。個人的には少し近い職業なので、デスマーチ覚悟で仕様をころころ変えられることに対する不満とかは共感しすぎてはげましたね。
しかし一番興味深かったのはやはり表現規制についての描写ですかね。特にキーとなるこのセリフ。ゲームを模倣した事件が起きたことに対する責任を問われた際の回答は、解釈多々あれどもクリエイティブなモノ全てに当てはまると思います。
"ゲームというのは何時間も、場合によっては何十時間とかかります。他人の人生をそれだけ拘束しておいて何も残らないようなモノなど、いったい何のために作るというんです?"
ほぼ全てのタイトルに厳密な審査と年齢別レーティングがつき、何か問題が起これば悪影響ばかりピックアップされる。もちろんゲームを模倣した事件も現実に起きているし悪影響があることは否定できない。しかしその何十倍も表に出ない影響があって、ゲームがあったから生きている人もいるし友達が出来たり社会復帰したりっていう人もいる。もし悪影響が起きる可能性のあるもの全てを規制するのなら、そもそもフィクションは何のために存在するんだとか思ったりしました。
そんな感じの魂のこもった青春マンガばりのテンションで社会問題をも取り上げる仕事系マンガなのでぜひ。仕事にプライド持って魂を込めねば…と。これ書いてる時に前作「東京トイボックス」があるのを知ってまじかよってなったので後で買います…。

