Rotten Apple -19ページ目

Rotten Apple

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[Japan,Pop/FutureFunk]

01.Siren Syrup
02.Boys & Girls
03.To Fail To Fake
04.Hibiscus
05.Please Be Selfish
06.乙zz姫 [Sleeping Beauty Part3]
07.Time Capsule
08.梔
09.Her In Pocket


正直何かのレビューを目にする度に「Get Lucky」から語られるのは飽き飽きしているし(ブーメラン)、いつまで経ってもビルボードチャートの1位に居座る「Uptown Funk」は早くそこをどいてくれとしか思えない。いまだにBandcampでリリースされ続けるフューチャー・ファンクに至っては懐かしさすら感じる。
(((さらうんど)))新作からの先行曲「Siren Syrup」を聞いたときにも同じ印象を抱いていた。確かにそれは良いものではあるけれど、もう時代遅れだしみんな飽き飽きしているよと。そんなことを思っていた自分をぶん殴ってやりたい。

イルリメこと鴨田潤とTRAKS BOYSによって結成されたポップバンド(((さらうんど)))の新作「See you, Blue」は今年を代表する素晴らしい一枚だ。彼らが築き上げてきた都会的ポップミュージックとフューチャー・ファンクを上手くクロスオーバーさせ、クラブではなくデスクトップ(もしくはカーステ)で聞くことを想定されたような心地よい音が耳に残る。
フューチャービートを大胆に取り入れたDorianとの共作「Hibiscus」、Seihoとの共作「To Fail To Safe」。軽快なカッティングが清々しい「Please Be Selfish」、彼ららしい詩世界が繰り広げられる「Time Capsule」。佐野元春「Come Shining」をサンプリングした「乙zz姫」は80'sフレイヴァー溢れるラップソング。本作にてサンプリング手法を取り入れたのはSAINT PEPSIらフューチャー・ファンク勢の影響も多少はあるのだろう。

ジャパニーズカルチャーをサンプリングしたヴェイパーウェイブというインターネットミュージックは、ヴェイパーブギーからフューチャー・ファンクへと変化を遂げ、奇しくも元々のサンプル元であった日本で新たに進化を遂げようとしているのかもしれない。まぁよくわからんけど今年を代表する一枚なのでぜひ。

■Tinashe「Amethyst」

[UnitedStates,R&B]

01.Dreams Are Real
02.Wrong
03.Something To Feel
04.Looking 4 It
05.Wanderer
06.Worth It feat. Iamsu
07.Just The Way I Like You

先日SPRINGROOVEにて来日していたティナーシェの最新ミックステープ。話題なのでわざわざ取り上げるのも…と思ったんですが良かったので。Ryan Hemsworthによる「Summer Madness」ネタの「Wrong」や、リッチモンドのラッパーIamsuをフィーチャーした「Worth It」などなど良曲揃いですが、「Just The Way I Like You」の何とも言えない音の重ね方と複雑な展開がたまらなさすぎる。マストです。



■Cakes Da Killa「#IMF」

[UnitedStates,HipHop]

01.IMF
02.Do That Baby [Feat. Quay Dash]
03.Love Jones
04.Wide Open
05.Mixed Messages

ニュージャージーのゲイラッパー。話題となった前々作「The Eulogy」同様MishkaNYCからのリリース。アンビエントなチルいビートにクィアラップ特有のねっとりしたフロウ。「Mixed Messages」は特に良さが詰まってますね。エネルギッシュで濃厚なEPです。iNDEEDFACEに続きMishkaNYC良作ラッシュ。



■Jarry Manna「The Elevator」

[UnitedStates,HipHop]

01.Brighter ft. Q The Student
02.Crazy World
03.Forgiveness
04.Infinite Merciful
05.Breathe
06.The Answer
07.The Arrival

オクラホマはタルサのクリスチャンラッパーのデビューEP。Kendrick LamarやChance The Rapperからの影響を感じさせる万人受けフロウが良いですね。完全にビート勝ちな「The Answers」、トーンを使い分け歌うようにフロウする「Crazy World」、もうほとんど歌ってる「Forgiveness」辺りが良いですね。要注目ラッパーかも。



■shizune「Le Voyageur」

[Italy,MelodicHardcore]

01.Aestheticism
02.Notes of decay
03.Un telefono che non squilla
04.Sputnik! nostalgia
05.Vesper
06.Immortel et Impérissable
07.Senza luce
08.Orienteering in Aokigahara青木ヶ原
09.Difficile da capire, impossibile da spiegare
10.Instructions for inertia

イタリアの激情ハードコア。infroらとのスプリットでも知られていますね。親日バンドらしく本作でも「Immortel et Impérissable」で日本語スポークンワードを取り入れてます。「Un telefono che non squilla」「Difficile da capire, impossibile da spiegare」辺りは語感だけで聞きなれた音も新鮮に聞こえますし、「Instructions for inertia」は英語とイタリア語を織り交ぜ焦らすように進む展開がエモーショナル。shizuneは何やら日本に来たがってるとの噂を聞いたのでinfroさんどうかお願いします。



■Winter「Supreme Blue Dream」

[UnitedStates,DreamPop/Shoegaze]

01.Someone Like You
02.Crazy
03.Pretender
04.Strange Emotions
05.Some Kind of Surprise
06.Like I Do
07.Waiting for the Summer
08.Flower Tattoo
09.Don't Stay Away
10.Expectations/ Exigências

ロリータ・シューゲイズとも評されるLAのドリームポップ。何よりも1曲目「Someone Like You」の良さ。聞いて3秒で落とそうと思ったのは久しぶりでした。その後は特に際立った曲がある訳ではないですが終始ドリーミーな空気に浸れる心地よいアルバムです。ドリーミーすぎて聞いてると途中で寝るのでまだ最後まで聞けてません。



■その他

Aru-2「Hot Winter」
[Japan,HipHop/Instrumental]

Aru-2「real」
[Japan,HipHop/Instrumental]

Crying「Patriot」
[UnitedStates,Electro/PowerPop]

DAIJIRO NAKAGAWA「春が来無い​(​DEMO」
[Japan,Acoustic]

Faux Fur「Ape Town」
[Belgium,GlitchHop]

Fingazz「Uptown Funk (Fingadelic Remix)」
[UnitedStates,Funk]

Ghostlight「Name Your Place」
[Japan,Electronica/Shoegaze]

Golden Ears「Falling For the Evening」
[Canada,Electronic]

Goodbye Tomorrow「100K」
[UnitedStates,HipHop]

Hold My Desire「Skylark」
[UnitedKingdom,ProgressiveMetalcore]

Kendrick Lamar「i (KM +)」
[UnitedStates/Japan,HipHop]

KiWi「Promise EP」
[Japan,Electronic/Pop]

Koedawg「根腐れローズ」
[Japan,HipHop]

KOKLIFE「KOKLIFE EP vol​.​1」
[Japan,Juke/Footwork]

KUSANONE Label「shikisai compilation Vol​.​3」
[Japan,Electronica/PostRock]

Metalcore Promotions「he Unsigned Compilation Album, Vol. 5」
[Copilation,Metalcore/PostHardcore]

OK?NO!!「See You」
[Japan,GuitarPop]

PURE NOISE RECORDS「SAMPLER 2015」
[UnitedStates,PopPunk/Compilation]

Ruckazoid「Scratchgod I」
[UnitedStates,Electronic]

To Release「Lapse」
[UnitedStates,MelodicHardcore]

うたたね「うたたね」
[Japan,Acoustic]

明日の叙景「1st Free Demo」
[Japan,Chaotic/BlackenedHardcore]

文鳥×Kerberos「Overwork」
[Japan,HipHop]

[Japan,Idol/Rap]

01.I.D.O.L.R.A.P
02.PRIDE
03.OMG
04.-4years-
05.FRESH!!!
06.レインボーディスコ
07.brand new day
08.-8 p.m.-
09.CAR
10.月下美人
11.ゆめであいたいね
12.わらって.net album ver.
13.S.T.A.G.E take2


lyrical schoolの前作「date course」はクラシックだ。完成されたコンセプトと豪華製作陣による楽曲で時代を味方につけた素晴らしいアルバムだった。tofubeats以降とも言えるパーティー感ある都会的ヒップホップをトータルコンセプトとし、アイドルがヒップホップの手法を使ってシーン云々では語られないクラシックを作り上げた。
クラシックの後こそ真価を問われる彼女たちの最新作「SPOT」は前作とはコンセプトを変え、ハードなアッパーチューン~パーティーチューン~メロウチューンという曲調に幅を持たせた明確な3部構成となっている。

しかし本格派路線と呼ばれた00年代ヒップホップパロディは失敗だったとしか思えない。ALI-KICKによる愛に溢れたネタ使い(詳細はTogetterを)が印象的な「I.D.O.L.R.A.P」、ハードな「PRIDE」では確かに彼女たちの今までにない一面を見ることが出来る。複雑なフロウやファストラップはわかりやすく個々の成長を提示出来るかもしれないが、オリジナリティある10年代ヒップホップとしての一面を持っていた彼女たちにとって、パロディに成り下がるのはただのステップダウンだ。

いきなり出鼻が挫かれてしまうがその空気をたった30秒で帳消しにした「FRESH!!!」は痛快。ごめんちょっと背伸びしたけどやっぱ楽しくラップしたいわと前言撤回するようなパーティー感は流石で、tofubeatsはメンバーを輝かせるディレクションに長けているなと改めて。続く2曲はLITTLEによる作詞で、彼の歌詞が彼女たちと抜群の相性だということがわかったのは大収穫。特に「レインボーディスコ」は初めてクラブに行ったときのドキドキ感を詰め込み、自身の「ウィークエンド・シャッフル」や「マルシェ」を嫌らしさなく引用しニヤリとさせる。

後半に入るとステージを降りた彼女たちの姿を描くレイドバックした空気へと移っていく。ライブ終わりの余韻に浸るジャジーヒップホップ「CAR」とイルリメによる「月下美人」の隙間だらけな音を表現出来るのなら、わかりやすくテクニカルなラップをするよりももっと彼女たちの成長を感じさせるだろう。そしてtofubeatsらしさ溢れる「ゆめであいたいね」、アコースティックギターとクラップが心地よい「わらって.net」までメロウな曲で攻め続け不安を覚えた前半から一転、聞き終わってみればいかにも語りたくなるようなヒップホップらしいバラエティ溢れるアルバムに仕上がっていた。

アイドルから本格派アーティストへのステップアップというのは日本のヒップホップシーンにおいて前例がない。ただテクニカルなラップをするとかセルフプロデュースへと進むことが必ずしも彼女たちにとってステップアップになるとは限らない。前例がないからどの方向に進むのが正解なのかは誰もわからないのだ。
どういった方向へ進もうが彼女たちの歩みがアイドルにおけるヒップホップの歴史となる。この先どう歴史が刻まれていくのか一瞬たりとも見逃さずみていよう。