PassCode「ALL is VANTY」 | Rotten Apple

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[Japan,PostHardcore/Idol]

01.Toxic
02.激動プログレッシブ
03.Kissの花束
04.Club Kids Never Die
05.XYZ
06.Let the revelry begin
07.over there
08.アスタリスク
09.Seize the day!!
10.Link


大阪の新感覚ラウド系アイドルPassCodeの1st Albumがリリースされました。
様々なジャンルのパロディだらけになってきた現在のアイドルシーンでは、珍しいジャンルをアイドルがやっているというだけでは出オチ感もあり聞き手も満足せず、元ネタジャンルのファンをどれだけ唸らせるかが重要になってきているように感じます。ラウドロックはトレンドの移り変わりが激しいジャンルで、ここ数年のトレンドとしてはジェント(プログレッシブ)、イージーコア、ニューメタルなどがありますが、パスコはそういったトレンドを意識した実際のシーンに近い音作りをしています。

日本ではようやくプログレッシブなバンドが出てきたばかりですが、早くもその流れを取り入れたのが「激動プログレッシブ」。目まぐるしい曲展開はカオティックさすら感じますし、途中のラップパートはニューメタル意識ですかね。さらに「Let the revelry begin」ではイージーコアを取り入れています。この曲は本当にそこらへんのバンドが演奏してても違和感ないくらいのクオリティ。またツーステップをしているMVが話題になった「アスタリスク」ではエレクトロコアをベースに和楽器を取り入れるフリーダムっぷり。
コンセプトなのでラウドな面ばかり注目されがちですが、「over there」「Link」「Seize the day!!」のようなストレートなロックサウンドに乗せたメッセージソングが本当に素晴らしいです。むしろこっちの方を実はやりたいのではと思わされるほどアルバム後半に聞かせどころを持ってきています。全ての曲を手掛けた平地孝次とは何者なんでしょう。

ラウドな曲とメロディアスな曲の流れも良くてトータルで30分とバランスが良いアルバムです。ミックスが少し甘かったり歌詞カードの印刷が荒かったりするインディーズ感も良い味が出てます。出たばかりで次の話をするのもあれですけど、次は叙情系やニューメタルもがっつり取り入れてくるのでは?と思います楽しみですね。

ちなみにパスコはみんなかわいいけどやさいちゃんのTwitterが振りきれてて好きです。