Issues「Issues」 | Rotten Apple

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[UnitedStates,Metalcore/NuMetal]

01.Sad Ghost
02.Mad At Myself
03.Life Of A Nine
04.The Langdon House
05.Late
06.Old Dena [by Scout]
07.Stringray Affliction
08.Never Lose Your Flames
09.Personality Cult
10.Tears On The Runway pt 2 [feat. Nylo]
11.The Settlement
12.Disappear [Remember When]


ニューメタルの時代再来。いつからそういうことを言われるようになったのかわかりませんが、DangerkidsOf Mice & Menの新譜からもわかるように、90年代後半~00年代前半のニューメタルのサウンドがシーン最前線へと戻ってきています。そしてその流れが生まれるきっかけとなったのはIssuesだということに異論を唱える人はいないでしょう。

Woe, Is Meのメンバーによって結成されたIssuesは前作「Black Diamonds」でメタルコアとR&Bのクロスオーバーと評され話題となったもののまだまだポテンシャルを感じさせる内容でした。
そして昨年リリースされたデジタルシングル「Hooligans」では当時のトレンドであったTRAPとのクロスオーバーに挑戦し、一気に彼らの名を知らしめるきっかけとなりました (本作には未収録 is 何故)。そして待望のフルアルバム「Issues」が延期の末、ようやくリリース。

ニューメタルの特徴とでも言えるようなラップ調のボーカルとスクラッチをメタルコアにぶち込んだようなサウンドが繰り広げられます。そして何よりもそれまでの空気を一変させるような甘いクリーンボーカルが最高ですね。


R&Bとメタルコアのクロスオーバーっぷりが堪能できるNever Lose Your Flamesに、随所でラップ調のボーカルを入れつつ後半では落としてくるLife Of A Nine。メタルコア色強いStringray Afflictionがあると思えば、TOP40系ポップスのようなLateも。
後半ではシカゴの女性シンガーNyloをフィーチャーしたメロウなTears On The Runway pt2に、ゴスペルをフィーチャーした感動的なラストチューンDisappearまで、そのどれもが実験的ではあるものの自分達のフォーマットに落とし込んでいるため違和感なく溶け込んでいます。
全体的に統一されているため注意して聞かなければ細部の実験的な音に気づけないほど綿密に作られた良作でした。

例えばEnter Shikariがエレクトロコアの流れを作ったときのような、ERRAが叙情系プログレの流れを作ったときのような、シーンの流れが変わる瞬間をリアルタイムで見届けられるということが最高ですね。マストな一枚ですぜひ。